今回は軽さ重視のスパイクを選ぶ際の注意点をお話しいたします。金具スパイクを購入する際、軽さで選ぶ選手が多く見られます。軽さだけで選ぶことはパフォーマンスアップもしますが、故障リスクが高まることも考えられます。中学生・高校生に関わるトレーナー・セラピスト・指導者・保護者の方々に見ていただきたいです。もちろん学生の方も参考にしていただきたいのでぜひご一読ください。
はじめに
足にあったスパイクを選ぶことはとても重要なことです。
私は以前から金具を重視して選ぶことをお話ししております。
理想は履き心地、金具の位置・本数で自分に合ったベストなスパイクを履いてプレーしてもらいたいと考えます。
過去のnoteに金具スパイクの本数や種類など記載しました。
noteはこちらを参照ください↓

軽さ重視のスパイクとは?
メーカーが軽さ重視と宣伝しているものはよく見かけます。

ソールの軽量化によるものや、金具の本数を減らしているもの、金具とスタッドのハイブリッドのものなどあります。
ソールが軽く、薄いためにスパイクの軽量化ができていると考えます。
ソール部位↓

注:写真スパイクは軽量化スパイクではありません
軽量化の金具本数
軽量化を宣伝しているスパイクの金具本数は7〜8本で、内訳は前足部に5〜6本、踵に2本です。
一般的なスパイクと比較すると踵の本数に違いが見られます。一般的なものは踵に3もしくは4本の金具が多く見られます。
金具の本数が少ないだけでも軽量化になります。


使用頻度
高校生の練習は週に6回で休みは1日。
中学生の場合は部活もクラブチームもだいたい一週間に3〜4回ほどだと思います。
平日練習は4時間、土日は1日でウォーミングアップの時以外はスパイクを履いている時間がほとんどです。
一足のスパイクを週6回履いている選手がほとんどではないでしょうか。

スパイクを休ませる
靴を履くと熱が逃げずに湿気がこもりやすくなります。スパイクは特に通気性が悪いため、雑菌が増えやすく、皮膚トラブルにもつながります。足の皮がむけやすい方は特に注意してください。
スパイクを乾燥させることでスパイク内部にカビの抑制もできます。
靴の休め方
●靴紐を緩める
●中敷を抜いておく
●乾燥剤を入れる
●新聞紙を入れる
スパイクの中を通気性を良くし乾燥させることが大事です。シューズケースに入れっぱなしはよくありません。


市販の乾燥剤を使用すると風通しの悪い場所でも翌日には蒸れを軽減することができます。

乾燥剤がなければ新聞紙を入れましょう。
新聞紙もなければ靴紐を緩め入り口を広げることでスパイクの中をより乾かすことができます。

<靴紐のポイント>
パフォーマンスアップのためにも靴紐を緩めること、靴紐を遠位からしっかり締めることで足とスパイクがより一体感を増します。
普段履くシューズも紐をほどき通気性を良くすることが大切↓

軽量化の長所・短所
|軽量化の長所
長所は言うまでもなく、履いている際の軽さです。重量がなければ足も軽く動かせる感覚になると思います。
|軽量化の短所
ソールの軽量化は耐久性の低下につながります。高校生のように使用頻度が多いとソールが弱くなり『たわみ』ます。


たわむことで足部アーチが崩れて扁平足・シンスプリント ・外反母趾・膝周囲の痛み・パフォーマンスダウンにつながります。
体重がある選手は軽量化スパイクはおすすめできません。足にかかる衝撃が強いためソールがたわみやすくなります。

注:メーカーが悪いのではなく使用頻度が多いためにソールが弱くなる
『たわむ』理由
先ほども述べたようにたわむ理由の一つはソールの厚みです。
プロ野球選手が使用しているスパイクと比較するとソールの厚みは一目瞭然です。
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