いつもお読みいただきありがとうございます。
C-I baseballの佐藤康です。
私は現在、さまざまなカテゴリーの野球現場に携わらせていただいておりますが、中でもジュニア世代の関わりの重要性に強く関心があります。
育成年代の特徴としては、学年が同じでも、成長の個体差があることで球速や打球の飛距離など体力差が顕著にみられることもしばしばあります。反対に、カラダが小さくても運動能力に優れていることでその関係が逆転したり、野球のパフォーマンスに生かされていることもあります。
これには、成長発達過程において、いかにさまざまな運動経験をしてきたかが重要な点の一つであると思います。野球現場にて指示された動きを身体ですぐに表現できる選手などもそういった印象は強く受けます。
<C-I baseballセミナー紹介>
11月9日(木曜)21:00-23:00開催!!
パフォーマンスに関わるトレーナー・セラピストには必見の内容です!
球速アップをテーマに、MPI Tokyo大川靖晃先生、元横浜DeNAトレーナーの高橋塁先生による研究・野球現場のプロがみる両視点から見解を聞ける貴重なセミナーです!
球速アップのためのバイオメカニクスについて
<C-I baseballセミナー紹介>
10月28日(土曜)スタート
野球動作のバイオメカニクス理論編
・ビッチング・バッティング・スプリント 全6回コース
待ちに待った方も多いのではないでしょうか⁉
これまでにもセミナー開催し大好評であった高木紀史先生!
バイオメカニクス理論編と題し、
なにを考え、なにを基準にして、動作を捉えているのか?
一気に学べる機会はなかなかありません!
野球動作のバイオメカニクス理論編
前置きが長くなりましたが、タイトルに挙げました「トレーニングと眼球運動」についてまとめていきます。
野球という競技は一つのボールを用いて選手が動きます。その中で、ランナーの動きや守備シフトの動きなど、もの・人の対象の動きに注意を向けたことが試されるスポーツです。
視機能について
スポーツ選手のルーティンワークなどにより、スポーツビジョンやビジョントレーニングというワードをご存知の方も多いと思います。
これは視機能を高めるワークですが、野球での視機能の重要度は他競技に比べても高いという報告があるように、野球はボールや選手の動きをみて情報入力し、瞬時に判断し対応することのスピード・精度が求められる競技です。
上図にもありますが、
一般的な「視機能」の8つの要素を整理していきます。
8種類の視機能
①静止視力
止まっている目標を見る能力
➁深視力
前後の距離の差を感じる能力
➂瞬間視
見えたものを一瞬のうちに入力する能力
④眼球運動
静止した目標間に視線を移す能力
⑤コントラスト感度
明暗のコントラストを識別する能力
⑥KVA動体視力
まっすぐ近づいてくる目標を見る能力
→例:高速で近づくボールの認識
⑦DVA動体視力
横に移動する目標を見る能力
⑧目と手の協応動作
目で捉えた目標に手で反応する能力
→例:守備時の打球処理・捕球
これらが相互に協調的に機能することで、視機能として表現することができます。また、それらの各要素を抽出した形式で視機能を高めることにつながります。
視力との関係性
メニコンの研究報告によると、小中学生を対象とした”視力とスポーツビジョンの関係”では、多くの評価項目で視力が高いほどスポーツビジョンの測定値が高くなる結果があります。併せて、視力1.0以上と1.0未満で比較では、とくにKVA動体視力や深視力にて大きな差が出ています。
・視力は1.0以上
・スポーツパフォーマンスを向上させるためには視力の重要度が高い
つまり、スマホやゲームなどスクリーンタイムの長時間化では平面からの情報入力を行い続けることで、さまざまな要素を持つ視機能が低下してしまうことが予想されます。
野球×視機能
表にもあるように、特に打撃(バッティング)ではその要素が特に強くあることが報告もされています。
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