初めに
こんにちは!理学療法士の野坂光陽です!
理学療法士として整形外科のクリニックに勤務しながら
主に高校野球の現場で、トレーナーとして活動をしております。
前回、育成メンバーとしてnoteにて執筆させていただいたのですが
今回は第2弾として、パフォーマンスアップのための足部トレーニング
と題しまして、記事にさせていただく機会をいただきました!
パフォーマンスアップには、足部の機能が非常に重要であると
考えています。
なぜなら、足部は身体の土台として機能しているからです。
そして、その足部の機能の恩恵で、自分の走力(スプリント)や
アジリティ能力が向上すると考えられています。
今回はそんな足部機能について、深掘りをしていきながら
後半はしっかりとトレーニング動画を載せていますので
今回のnoteをご覧いただき、今後のトレーニングの一助に
なれば幸いです。
前回の記事も貼り付けてあるので、そちらも合わせてご覧ください。
それではいきましょう!!
そもそも【足】とは?
足の【解剖】
人の足には、片足で
28個の骨
107本の靱帯
19の筋
33の関節
という、とんでもない数が存在し、
人体の中で最も複雑な構造と言われています。
その特徴である複雑な構造ゆえに、地面などの接触面に応じて
足部の形状が柔軟に変わることで、身体の平衡とバランスを
保てるのが、足部の最大の特徴の一つと考えられています。
そして、直立二足歩行である人間の特徴として、
唯一地面に触れているのが「足部」なので、
足部には人の動きに関与する機能が多くあると言われています。
足の【機能】
前述したように、足部には複数の関節があるおかげで
地面との接地面に即して、足部自体の形状を変えて
その結果として、身体の平衡機能、バランスをとるという
重要な機能があります。
また、足部の機能として重要なものの一つに「バネ」としての
機能があります。
専門用語でいうところの「Stretch Shortening Cycle」という機能が
パフォーマンス向上のキーとなります。
足部における重要な機能
1.バランスをとる
2.支持をする
3.バネの役割
足部機能について(各論)
今回は内容の関係上、足部のバランス機能についてお話を進めていきます
野球動作においてのバランスを考えた時に、
このnoteで取り上げるのは、
投球動作における片脚立位と
ステップ足のバランス
そして、バッティングの時の軸足、
そしてステップ足のバランスです。
足にできるベンチ(たこ)ができる位置と投球障害
2018年の安田先生の論文では、投球障害の既往歴を有する野球選手を
調査したところ、既往歴を有する選手の足裏の前足部、特に外側部分に
ベンチ(たこ)が確認される例が有意に多く存在したと報告されています。
ベンチ(たこ)というものは、皮膚と床面(靴)との摩擦や剪断力で
生じる皮膚の硬結のことです。
この文献を読んで、外側にあれば投球障害のリスクが高まることが
考えられますし、逆に内側にあるのは問題ないと結論づけるのは
時期早々ですが、前足部外側にできるということは、動作中に
外側荷重もしくは外側に剪断力が過剰にかかってしまっていることが
考えられます。
どちらにしても、剪断力が生じてたこができているということは、
足部が過剰に動いていることを証明する証拠となります。
そして、足部の過剰な動きというものは、すなわち
足部より上位の身体の過剰な動き、もしくはその過剰な動きを代償するために、より過剰な固定を強いられているということを意味しています。
どちらにしても、足部に存在するベンチ(たこ)という重要な情報を
見逃さないようにしていただきたいですし、
剪断力がかかっていることを意味しているということを念頭において
評価や観察をする必要があると考えています。
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