野球選手に必要な体幹トレーニング

初めに


みなさんこんにちは!野坂光陽です!
理学療法士として約9年間整形外科のクリニックに勤務しながら、野球選手の治療に携わったり、休日を利用して野球選手のトレーニング指導に
携わってきました!
2026年からは独立リーグチーム「栃木ゴールデンブレーブス」の
S&Cトレーナーとして野球選手と関わっています。

今回の記事は、サポートメンバーである私が、普段選手に行っている
体幹トレーニングについて記事にしていきますので、最後までご覧いただけると幸いです!

このトレーナーマニュアルでは、CIBメンバーやサポートメンバーが
それぞれの得意分野からの視点で、野球選手や野球に関わる指導者、トレーナーにとって有益な情報を交代で記事にして発信をしています!

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野球選手×体幹

野球選手にとって体幹は重要だ!
とはよく言われていると思いますし、選手や指導者も
体幹は鍛えたほうがいいということは
誰しもが感じている部分だと思います。

しかし、野球動作において体幹はどういう機能があり
どういう部分において大事なのか、具体的なところまで
掘り下げて考えていく必要があると思っています。

理学療法士である以上機能的な部分や解剖学的な部分を
考えつつ、エクササイズ処方をしていくので
今回はそういった細かい部分を記載しつつ
具体的にどういったエクササイズを行っているか
具体例も交えながら記事にしていこうと思います!

野球選手における体幹機能の重要性

当たり前のことですが、体幹というのは「体の幹」
つまり体の根っことなるいわば軸の役割を果たします。

動きの軸でもあり、身体の軸でもある体幹は上半身と下半身を
連結している器官でもあります。

身体の中心、軸、連結
こういった点において、とても重要となる場所というのは
なんとなく理解できるかと思います。

野球の動作というのは、打撃および投球動作において
骨盤の動きが先行して、その動きが末端(上半身や手、バット)
に波及していくと考えられています。

動作においてある程度の一貫性がある点をアトラクターと
いうのですが、この近位から遠位に波及する動きは
野球動作におけるアトラクターということになります。

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打撃動作や投球動作は、並進と回転運動によって成り立ちます。
打撃動作において、スキルの高い選手は動作中において
上半身や骨盤の角速度のピーク値が高いと報告されています。
角速度というのは、いわば回転速度が高いというイメージで
いいかと思います。

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体幹の動きに関しては、separationできるかどうかが
重要と考えています。
separationとは、「割れ」のことを指します。
現代風にいうと「捻転差」とも言い換えることもできます。
野球選手や指導者の間ではよく使われる言葉かと思います。

割れに関しては、ただ割れができればいい!ということでは
ありません。
その中身が大事なので、以下に記載していこうと思います。

割れは大きく3方向で考えるといいかと思います。

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水平面というのは、いわば回転方向に捻転差が生じるイメージです。
投球中や打撃動作中に起こる骨盤の先行する回旋と、その上の体幹
との捻転差がそれに該当します。

また、左右方向にも捻転差という概念が必要になります。
(どちらかというとseparationの動き)

捻転差による恩恵の一つにSSCを効率よく利用できる
という点が挙げられます。

SSC(stretch Shortening Cycle)とは?

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SSCとは、Stretch Shortening Cycleの略のことで
簡単にいうと、筋肉が引き伸ばされた状態から直ちに短縮することで
効率的且つ爆発的な筋(力)発揮ができる筋肉の能力のことを指します。

筋肉が引き伸ばされるということは、固定点と可動点
少なくてもこの二つが絶対存在します。
前述した投球動作や打撃動作中に生じる骨盤と体幹の
separationに関しては、骨盤も体幹もどちらも
固定点であり可動点でもあるので、どちらがどうという
わけではないのですが、この骨盤と体幹がしっかり
分離して動くということが非常に重要となる点になります。

SSCが生じる動きとして、上記の画像のように二つの現象によって
引き起こされると考えられています。
一つ目が、先行する動作から反対方向への切り返しの時に生じるということ。
簡単にいうと、ジャンプ動作に例えると、上方にジャンプしたい時に
下方にしゃがむ動作が必ず入ってくるのですが、それに当たります。
主動作の前の予備動作の段階で筋が伸張されて、主動作において
目的の動きが達成できるようにするといった場面で出現します。

二つ目が、身体の近位側が先行して動き、遠位との動きのギャップが
生じる時に起こります。
これをラギングバック(Lagging Back)といいます。
野球において、まず投球方向に胸郭や骨盤が回旋していき、その後に遅れて
腕が回旋してくる動作のことを指します。

どちらの動きにも共通して言えるのが、主動作の前の予備動作でSSCという
概念が重要になる!ということを理解しておいてください!

力発揮に重要な「物理学」の話

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ハンドアイコーディネーション

いつもお読みいただき、ありがとうございます。
C-I Baseballの佐藤です。

今回は、「ハンドアイコーディネーション」をテーマに書かせていただきます。

ハンドアイコーディネーション(Hand-Eye-Coordination)とは、手(Hand)と目(Eye)の協調的な運動をいいます。

目で捉えた視覚情報を脳に伝達し、情報を処理し運動器で出力するといった回路で精微な動きを成しています。後述いたしますが、ジャグリングなども含まれます。

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プロ野球では福岡ソフトバンクホークス所属の近藤健介選手がビジョントレーニングとして取り入れていたことでも話題になりました。

https://youtube.com/watch?v=QLfOdplDgEE%3Frel%3D0

成長期の子供において、神経系の発達は著しく、こうした情報系の課題は運動機能の発達や競技能力の土台として支える重要な要素であると思います。野球においては、ゴロの捕球やバッティングなどにおけるハンドアイコーディネーションの機能は重要といえます。

■ハンドアイコーディネーションとは

はじめに、ハンドアイコーディネーションの機能についておさらいしていきます。

▶神経回路

ハンドアイコーディネーション(目と手の協調運動)の神経回路は、目からの視覚情報が脳(特に小脳や大脳基底核など)で処理され、その情報に基づいて手や腕の筋肉へ素早く指令が送られるシステムです。

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こうした情報の入力から運動器での出力により動作につながっています。また、動作の成功・失敗を繰り返すことにより、筋肉の動きや関節の位置など固有受容器からフィードバックされ、脳が情報を処理し修正を加えることで、運動の制御・統合した機能を高めています。

コーディネーション能力

これらの機能に加えて、コーディネーション能力の要素が基礎となり、さまざまな「感覚情報と運動」を統合してスムーズな動作の獲得につながっています。

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野球での動作例では捕球場面において、打球に合わせる動き・捕球のタイミング・姿勢を保持するなど多様な能力が必要とされることがわかります。

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■目の動きを知る

ハンドアイコーディネーションの理解を深めるうえで、情報の入り口となる「目の動き」の機能を抑えておく必要があります。以前に配信した記事では眼球運動についてまとめていますので、ご興味のある方はこちらをご覧ください。

https://c-ibaseball.com/trainer-manual/123

▶動体視力

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肩甲帯に対するピラティスアプローチ②

C−I Baseball2期生の戸高です。
今回の配信はサポートメンバーシリーズとなります。

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私が配信する内容としては「ピラティス【pilates】」というメソッドが1つのツールとして投球障害の治療、予防、パフォーマンスの向上にどう活かしていくかに焦点をあてて、配信させていただいております!

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2026年1月28日に前鋸筋をテーマにしたセミナーをスポラボ様の方で実施させていただきますので、今回の記事をよりセミナーを通して学びたい方はぜひ下記詳細よりお申し込みお待ちしております。

前鋸筋を“本当に”効かせるための機能的思考とピラティスアプローチ前鋸筋を“本当に”効かせるための機能的思考とピラティスアプローチ・【講師】戸高 和哉氏理学療法士/ピラティスインストラクタpeatix.com

■はじめに

前回の記事では、肩甲帯に対するピラティスアプローチとして小胸筋と前鋸筋にフォーカスを当てて解説しております。

今回は現代人多い不良姿勢からくる肩甲帯のトラブルを解説し改善するエクササイズを紹介したいと思います。

■不良姿勢の影響

現代人に多い姿勢であるスウェイバック姿勢では、前鋸筋が弱化すると言われており姿勢改善やパフォーマンス向上において強化するためのエクササイズが選択されています。

sway back姿勢
・骨盤が後傾し前方へ変位している
・胸郭が後方へ変位し胸椎も後弯している
・頭部が前方へ変異している

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