インソール作製のための動作分析のポイント【トレーナーマニュアルvol.105】

C-I Baseballでは来月7月から開始する新育成プログラムに向けて、メンバーを募集しております。早い方はすでにお申し込みもいただき、オンラインでのサービスを開始しております。

本年度は今までとは異なり「プロフェッショナルを育成する」をゴールに育成プログラムを実施していきます。

●トレーニングコース
●投球障害コース
●インソールコース

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育成プログラムの詳細はこちらをご覧下さい
https://c-ibaseball.com/top/training-program/

講師はC-I Baseballスタッフが担当し、皆さんの「知識・技術の向上」の一助になれればと思っております。

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育成プログラム入会希望の方はこちらのリンクへ
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インソール作製における評価

今回の配信では、育成プログラム「インソールコース」講師担当の須藤慶士とC-I Baseball代表増田・副代表佐藤による「インソール作製における評価」について解説させていただきました。(全45分収録)

インソール作製のための評価ポイントから、作製における実例紹介(ピッチング動作・バッティング動作)まで動画内でご紹介しています。動作の着眼点をはじめ、動作をみる視点を学んでいきます。

足部評価

インソール作製において「足部評価」の重要性は言わずもがなですが、難しいイメージを持たれている方も少なくないのではないでしょうか。

歩行や全体の動作を分析し、足部を誘導することでどのように動作に変化を与えられるか…

そのような疑問を抱いている方には、ぜひ聞いていただきたい内容です。

須藤が勧めるインソール作製のコンセプトは「誰でもつくれるインソール」としています。もちろん最低限の足部解剖・運動の知識は必要となりますが、足部を診る経験の少ない方にも合わせた解説をしていただいております。

インソールコースでBasicコース内でお伝えしている3つのポイント!
・距骨下関節/横足根関節/足趾

この3つの部位に焦点をあてインソール作製のベースとなる評価を進めていきます。評価により方向性を決定するため、何よりも評価の精度が重要です。

■インソール作製における足部評価のポイント
■距骨下関節評価を最重要視する理由
■距骨下関節ー横足根関節について
■足趾評価について

全15分収録

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理学療法士が野球現場で抱える悩みと解決方法【トレーナーマニュアルvol.104】

C-I Baseballの活動が開始し、今月で4年目を迎えました。
7月からは、新育成プログラムとして4期生のメンバーを迎え、新たな活動がスタートしていきます。

本年度は今までとは異なり「プロフェッショナルを育成する」をゴールに育成プログラムを実施していきます。

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●投球障害コース
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理学療法士が関わる野球現場

今回の配信では、C-I Baseball代表増田・副代表佐藤による「野球現場での悩み」について解説させていただきました。
(全40分収録)

C-I Baseballが関わるチームサポートの現状

C-I Baseballでは現在約40名ほどのメンバーが在籍し、少年野球・リトルリーグなどの小学生から大学・独立リーグまで、チームのトレーナーとして各個人が関わっています。

また、C-I Baseball団体としても
・リトルリーグ(東京都内)
・高校野球
・大学野球

に関わり、複数人のメンバーでチームのサポートに関わっています。

普段は各メンバーがそれぞれの医療機関で勤務しているメンバーが大半であることから、C-I Baseballでは野球現場で活動するにあたり、メンバー間でのオンライン・オフラインでの技術研鑽により、サポート体制を構築しております。

■C-I Baseballが関わるチームサポートの現状と参入方法
■各カテゴリーにおけるサポート体制
■年代別に応じたトレーニング指導のポイント
■C-I Baseball今後の活動展望


(全23分収録)

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インソール作製のための足部評価-動画解説-【トレーナーマニュアルvol.103】

C-I Baseballでは2023年7月より、4期生となるメンバーの募集に際し、新育成プログラムを開始していきます。

本年度は今までとは異なり「プロフェッショナルを育成する」をゴールに育成プログラムを実施していきます。

●トレーニングコース
●投球障害コース
●インソールコース

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インソール作製における足部-全体評価

インソールコース担当講師の須藤より、インソール作製時の根幹となる「距骨下関節評価」について動画で解説しています。

■距骨下関節評価
|徒手評価におけるポイント
■他評価からの距骨下関節確認
|脚長差について
|立位体幹回旋テスト
|PUSHテスト
|ランジテスト

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2023.05.22 プレセミナー@東京にて

5/22(日)に東京都内で開催されたプレセミナーでは、評価からパット処方までの流れを解説しました!
徒手評価・動作評価による実際の視点やポイントが集約されています!

ここから下は動画を公開しております。-25分収録-

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ボールリリースでの肩関節痛を改善するための評価とアプローチ【トレーナーマニュアルvol.102】

はじめに

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投球障害肩で来院する選手の中でボールリリース時に肩関節が痛いと言う選手を多く見てきました。

最大外旋位で肩の前もしくは後ろが痛いという選手も多いですが、リリースでも肩の前が痛いという選手を一度は対応したことがあるのではないでしょうか?

今回は、ボールリリース時の肩関節痛について、病態と評価・アプローチに分けながら私見も交えて解説していきたいと思います。

最後までお読みいただけると幸いです。

ボールリリースにおける肩関節痛

投球障害肩の病態と動作に関しては下記の記事をご参照ください。

リリースにおける肩関節痛の原因としては、投球動作の連続により肩関節後方構成体の伸張性が低下し、投球の加速期後半からボールリリースにおいて上腕骨頭の前上方へのシフトによる肩峰下でのインピンジメントがあります。

骨頭の前上方へのシフトを抑制し、骨頭と関節窩のズレが生じない状態でリリースを迎えることが重要となります。

それに加え、関節内で生じる前上方のインピンジメント(ASI)も存在します。
ASIは肩関節において屈曲位の内旋運動にて上関節上腕靭帯(SGHL)と肩甲下筋(SSC)が関節窩前上方部と衝突を繰り返すことによる障害です。

繰り返される投球動作により前方組織である上腕二頭筋長頭腱(LHB)やSGHLの緩みがあると
ASIが生じやすく、SSC損傷が合併している場合もあります。

今回のテーマでもあるボールリリースで最大の出力を指先に伝えるためにも肩甲帯・肩関節が適切なポジションを取れることは非常に大切になります。

評価

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肩甲上腕関節可動域評価

まず優先順位としては肩甲上腕関節の可動域制限がないかどうかをチェックすることが重要です。評価方法としてはCombined Abduction Test(CAT)、Horizontal Flexion Test(HFT)を用います。合わせて背臥位で上肢を挙上した際に可動域の左右差や疼痛が生じないかを確認します。

純粋な肩甲上腕関節外転の可動域がそもそも確保されていない場合、投球動作の中でも肩甲骨挙上や前傾といったエラーが生じやすいため必ず確認しましょう。

肩鎖関節軸での肩甲骨上方回旋

ボールリリースのポジションで上腕骨頭方向に肩甲骨関節窩を向けるためには肩鎖関節上での肩甲骨上方回旋の可動性が必要になります。

”肩甲骨の動き”と言うと胸鎖関節を軸とした鎖骨から動くような運動をイメージしがちです。
鎖骨の動きに着目しすぎると肩甲骨の挙上(シュラッグ動作)や前傾を誘発するリスクもあります。

投球動作、主にボールリリース時に重要となるのは肩甲骨上方回旋であるため、肩鎖関節を軸とした上方回旋の可動性と合わせて獲得していく必要があります。

肩甲上腕関節内旋可動域

リリースに関しては上肢は挙上位となっているため挙上位で内旋可動域が確保されていることが重要です。
しかし下垂位で求心位が確保されていない場合、挙上位ではより骨頭位置の偏位が強くなる(後下方の組織がより伸張される)ため、まず下垂位における可動域を確認し、その後挙上位の両方を評価します。

肩関節後方構成体や烏口腕筋のタイトネス・滑走不全肩関節の求心位不良が制限になっていることが多いと感じます。
リリースで上腕骨の内旋が不足していることにより肩関節痛を訴える選手は多く見受けられます。

上肢挙上位保持筋力

当たり前のことにはなりますが投球動作の中で最も出力を出さなければいけないフェーズはボールリリースの瞬間になります。
この評価ではボールリリースの上肢位置に近い形での出力をチェックするための評価方法になります。

投球障害で病院にくる選手の多くはこの検査が陽性になっている印象です。
肩甲骨のstability低下が原因であることがほとんどです。

肩甲骨のfitting機能評価

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リリースで体幹と肩甲骨ー上腕骨を協調的に働かせるためには肩甲骨と胸郭の適合性(fitting)が重要になると考えています。

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ツーシームの投げ方(前編)【トレーナーマニュアルvol.101】

まずは、自己紹介から

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また、同時に、私自身がMetaGate(メタゲート)という『野球技術系サイト』も運営しております。

ご興味あります方は、一度、ご覧ください。

META GATE | 2.5次元をとらえろ

【note】

Meta Gate【メタゲート】|note

【オンラインサロン】

オンラインサロンLP | META GATE

【Youtube】

BaseballスーパースローチャンネルMeta Gate [メタゲート]

今回は育成プログラム第3期、私の担当の第7回になります。

前回は、『変化球の投げ方:スライダー後編』をお伝えしました。

今回は、『変化球の投げ方:ツーシーム前編』をお伝えいたします。


ツーシームはシュート系の球で、横に食い込んでいき少し沈む軌道です。

カウント球やゴロを打たせるのに重宝します。

握りをずらしただけでツーシームを簡単に投げられる選手もいれば、何をやってもストレートにしかならない選手もいます。

簡単そうで難しいのが『ツーシーム』。

まずは、『ツーシーム』の軌道からご覧ください。

ツーシームの軌道

インコースに食い込んでくる軌道を見てください。

ツーシーム単独で見てもイマイチわかりづらいのでストレートと重ねています。

ストレートと重ねると手元に食い込んでくる感じがわかります。

ツーシームをカーブ・スライダーのように大きく曲げたがる選手がいますが、ストレートと比較しないと感じることができないぐらいの曲がりです。

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投球障害肩に必要な”大・小胸筋”のエコー観察【トレーナーマニュアルvol.100】

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なんと本日は、記念すべき100回目の投稿です!

記念すべき投稿を、担当することができて大変光栄です!

引き続き、少しでも選手に還元できるように、我々にできることを取り組んでいけたらと思っております。

よろしくお願いいたします。

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今シーズンの私が担当する配信では、「エコー」を通じて
肩関節の解剖とそれに対する実際のアプローチを学んでいこうという
コンセプトの元、Noteを書かせていただきます。

元NPBチームドクターのスポーツDrと一緒にエコーを用いて、
野球選手の投球障害肩を診てきました。

投球障害肩になってしまうと、
『痛くて投げられない』
『何をしても良くならない』
『自分のプレーに集中できない』
『野球が楽しくない』
と悪循環になってしまいます。

私はそのような投球【障害】肩を持った選手に対し、
エコーを通じて、細かな解剖を理解しアプローチすることで
治療効果が奏功することを経験しました。

もちろんそれだけでは解決しないことも多数ありますが、
ケガからの復帰をするということを考えると、
細かな解剖を学んでいくということは必要なのではないかと考えています。

解剖書で見る肩関節だけではなく、
エコーを通じて、3次元的に捉える肩関節を一緒に学んでいけたらと思います。

投球障害肩に必要な”大・小胸筋”のエコー観察

投球障害肩における大・小胸筋

投球動作における、大・小胸筋は非常に重要な役割をすると考えております。

野球選手の筋の非対称性を見てみると、
大・小胸筋部分は投球側の方が筋厚が厚いという結果になっているからです。

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※Shin Hasegawa, et al.: Laterality of muscle thickness in athletes who perform throwing and hitting motions. Jpn J Phys Fitness Sports Med, 62(3): 227-235. 2013 図を引用改変

一般的には、
大・小胸筋を含めた肩関節内旋筋は投球動作の中で、
MER以降で作用します。

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さらにそのPhaseでは、投球障害肩の有病率が大きいPhaseということが言われています。

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MERで大・小胸筋のタイトネスがなく、
しっかりと肩関節複合体で外旋位を作れることが非常に重要であります。

最大外旋後にAccerelationでの肩内旋運動は、
大・小胸筋の筋力が必要であると考えます。

つまり、
筋の柔軟性と筋力ともに必要な要素だと考えます。

また、小胸筋においては、投球に必要な肩甲骨運動の妨げになると考えられます。

投球障害肩になりやすい肩甲骨運動は、
・下方回旋(前傾)
・外転(内旋)
・下制
となっていることが多いです。

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投球に必要な肩甲骨運動は、
・上方回旋(後傾)
・内転(外旋)
・挙上
だと考えています。

いわゆるCokingPhase~MERで必要な動きであると考えています。

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この投球に必要な肩甲骨運動すべてを阻害するのが、
小胸筋です。

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筋の走行から考えると作用としては、
肩甲骨の前傾・内旋(外転)・下方回旋・下制に作用します。

小胸筋はAccerelation期で必要な運動、筋力だと思いますが、
投球を考えるうえで、必ずケアしていかなくてはならない筋肉かと思います。

下記に、簡単に小胸筋と投球障害に関する報告を記載します。

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大・小胸筋の解剖

①筋の起始停止

小胸筋

起始  :第2(あるいは第3)~第5肋骨前面
停止  :肩甲骨の烏口突起
支配神経:内側及び外側胸筋神経(C7~T1)

大胸筋

起始①鎖骨部(上部):鎖骨の内側1/2
起始②胸肋部(中部):胸骨柄、第2~第7肋軟骨前面
起始③腹部(下部) :腹直筋鞘(ふくちょくきんしょう)の前葉(ぜんよう)
停止       :上腕骨の大結節稜(だいけっせつりょう)
支配神経     :内側及び外側胸筋神経(C5~C8、T1)

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教科書的な起始停止は上記のようになりますが、
小胸筋に関しては延長腱の報告が数多くあります。

延長腱とは、停止部分が肩甲骨の烏口突起までではなく、棘上筋の腱性部やその周囲に付着していただとの報告があります。

いわゆる破格例とされておりますが、
視覚的には連続性が保たれていなくても、組織的には上腕骨までの連続性があると考えても良いかと思っています。

下記のような延長腱が、10~40%の割合で小胸筋の延長腱が報告されています。

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・Weinstabl R , Hertz H , Firbas W Zusammenhang des ligamentum coracoglenoidale mit dem musculus pectoralis minor . Acta Anat 125:1986;126-131
・肱岡昭彦ほか:小胸筋の停止異常と鳥口上腕靱帯との関係について肉眼解剖による検索より.肩関節,1991;9:9-12.
・Homsi C ,et al . : Anomalous insertion of the pectoralis minor muscle : ultrasound findings . J Radiology , 84 : 2003 , 1007-1011.
・植木博子,他:小胸筋延長腱についての臨床研究.肩関節 38(2), 369-371, 2014

②支配神経

大・小胸筋の支配神経は、
内側・外側胸筋神経とされています。

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ただ、解剖の報告から観察するとどちらの神経がどちらの筋に多く分布しているのかが少し予測できます。

分岐が支配神経とイコールとはなりませんが、
参考になることがありますので、確認してみましょう。

大胸筋と小胸筋の神経入口部の肉眼的解剖学的構造

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外側胸筋神経の神経入口

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育成年代のトレーニングvol.8-基本動作構築のためのプログラム-【トレーナーマニュアルvol.99】

C-I Baseballの佐藤康です。
トレーナーマニュアルの今週の配信は
育成年代をテーマに私が担当させていただきます。


競技動作の前提となる姿勢づくり

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現在、私は小学生~大学生まで各カテゴリーでのチームのトレーニングに関わらせていただいております。ジャンプ動作やアジリティ種目などのトレーニングに関わる中で、着地姿勢の崩れた動作や適切にストップできない選手などを多く見かけます。これは、実際のプレーにも関連する要素であることから注視しています。

こういった動作の習熟度を軽視したまま、負荷量を上げた種目を進めてしまうと大人同様に腰や膝を中心としたケガのリスクが高くなってしまいます。そのため、私はトレーニングの計画を立てる際に、その前提となる「基本動作を構築」することを大切にしています。

その代表的な動作に「Hip hinge」が挙げられます。
野球では、捕球・打撃・投球・走塁とあらゆる動きでのヒンジの重要性は高いといえます。

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以前の配信記事でCIB代表の増田の記事でHip hingeの形成について2回にわたり詳細にまとめられています。とてもわかりやすくまとめられているため、ぜひこちらもご覧ください!

今回の記事ではジュニア・成長期の選手向けということで、上記記事と重なる点はありますが、少し別の切り口から解説していこうと思います。後述する成長期の身体機能の特徴なども併せて考察していきます。

記事の後半では動画での解説を行っておりますので、ぜひ最後までご覧ください!

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パフォーマンス向上のための打撃動作×足部 Acceleration〜Follow through【トレーナーマニュアルvol.98】

今回のnoteのキーワードは『ステップ足』です。Accelerationからはステップ足へ一気に荷重がかかります。軸足からステップ足に重心移動が起こる際にステップ足で踏み込み踏ん張る事が重要です。AccelerationからFollow throughでステップ足が機能する事でボールインパクトで強くバットを振る事が可能になります。

今回の記事はAcceleration〜Follow throughです。
Accelerationまでの話は軸足が中心でしたが、Accelerationからはステップ足の機能が重要です。

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私の記事は『打撃動作×足部』です。

●打撃時の足部の動き
●足部が崩れによる打撃時の不良動作
●打撃動作相に合った足部エクササイズ

足部は地面に接している唯一の部位です。足部が安定することで下肢からの良好な運動連鎖が行われます。

その足部でも重要なのが『距骨下関節』です。選手の距骨下関節の構造は左右異なります。理想の打撃時の軸足・ステップ足それぞれの距骨下関節の動きを把握し、選手の足部評価を行うことで動作の崩れを予防や変えることができます。

距骨下関節の肢位


距骨下関節肢位は中間位・回内位・回外位の3通りあります。
距骨下関節には回内・回外を分ける『中間点』があり、その肢位は左右により中間位は異なります。
私は非荷重位(OKC)で評価を行います。
異なる中間位の評価方法は過去の記事をご参照ください。

https://note.com/embed/notes/n0e5302dcd531
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注意事項
Step:打撃フォームの相
ステップ足:右打者なら左足部の事
ステップ脚:右打者なら左下肢の事

打撃時の距骨下関節・横足根関節

打撃時、軸足と踏み込み足の機能は異なります。

軸足:バランスを取る→押し出す→蹴り出す
ステップ足:加速した身体を支え、踏ん張り、力を逃す

軸足の機能はPreparationで両足の支持基底面内にある重心を軸足に移動しバランスをとることや、Take backからStep・Accelerationへ移行する際に重心を移動させ足部を硬め一気に押し出す(蹴り出す)役割があります。

Accelerationからステップ足に荷重がかかります。そのため移動してきた身体を支えて踏ん張り、ステップ足からも上行性の良好な運動連鎖を行う機能がステップ足には必要です。

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打撃時足部の肢位と動き

Acceleration軸足

軸足肢位は指標中間位から回外位が理想です。Accelerationまでの軸足はTake backからの力を逃さずに下肢・体幹・上肢・バットと連動させることが必要です。そのため軸足は堅めて押し出しや蹴り出しとして働かなくてはいけません。

Accelerationの軸足
●距骨下関節中間〜回外位を保持
●軸足距骨下関節の蹴り出しで骨盤回旋させる

Accelerationで軸足回内位だと足趾が使いにくい状態になり股関節内旋や膝が外反し、骨盤の左回旋(開き)が早期に出現しやすくなります。ステップした足も力が逃げてしまい踏ん張れなくなります。

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Acceleration➡️Follow through(ステップ足)

Accelerationからはステップ足へ一気に荷重がかかります。軸足からステップ足に重心移動が起こる際にステップ足で踏み込み踏ん張る事が重要です。

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1)打撃動作開始の時点で,左足へ荷重移動がなされている。
2)その後,テイクバックの局面において,右足へ大きく荷重移動され右足荷重の状態がつくられている。
3)右足荷重の状態で,ステップ動作が開始されている。
4)スイング開始の局面から,ステップした足へ荷重移動が開始され,スイングに伴ってステップされた足への,強くて急激な荷重がなされ,ステップ足への荷重のピークが見られる。
5)ステップ足への荷重のピークから,ボールインパクトの時点を経て,スイングフィニッシュにかけて,右足への荷重移動がなされている。

荷重移動の観点から見た野球の打撃におけるステップ動作に関する一考察 
綿田博人.体育研究所紀要.1994より引用

ステップ足接地時の理想は距骨下関節中間位接地
回内接地すると下腿は内旋しKnee-inする事で骨盤左回旋は起こりにくくなります。
回外接地すると下腿は外旋しKnee-outする事で骨盤は早期に開きやすくなります。

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下腿後傾させてステップする打撃フォーム(ステップ足)

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野球パフォーマンスにおける「瞬発系トレーニング」−実践編−【トレーナーマニュアルvol.97】

C-I Baseballの増田稜輔です。
いつもC-I Baseball「トレーナーマニュアル」をご購読頂きありがとうございます。

4月に入り新生活のスタートですね!
C-I Baseballは4年目を迎え、本年度も皆さんと一緒に活動を大きくしていきます!

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今回のテーマ「瞬発系トレーニングの実践編」

前回の記事では
・瞬発力とはなにか?
をテーマに「反動を利用しない瞬発力とSSCを利用する瞬発力」についてお話させて頂きました。

前回の記事をお読みでない方はこちらからお読みください!

野球に必要な瞬発力を構築する

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野球に必要な「瞬発力」をどのように構築すれば良いのでしょうか?
瞬発力上げたい→ジャンプトレーニング・メディシンボールスローを行っていれば良いのでしょうか?

答えは
「前提条件の有無によって変化する」と考えています。

瞬発力を決定する前提条件

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①筋肉量(骨格筋量・除脂肪体重)

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大きな力を発揮しようと思ったらそもそもの筋肉量が必要になってきます。
筋力と筋断面積には正の関係があります。
筋肉の断面積が大きくなると、筋繊維の本数も増え、それによって筋力も大きくなります。そのため筋肉量を増やすことは、筋力を増加させるために重要です。

筋断面積は、筋肉の横断面積を指します。筋繊維の数が多いほど、筋断面積は大きくなります。一方、筋力は筋肉が収縮する能力を指します。筋力は、筋繊維の種類や長さ、数などによって決まります。しかし、同じ条件下で筋断面積が大きい筋肉は、より多くの筋繊維を含むため、より大きな筋力を発揮することができます。

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つまり、瞬間的に大きな力を出すためには「筋肉量」が必要になります。

高校生〜大学生など野球パフォーマンスが著しく向上する時期の選手において、この【筋肉量】が不足している選手がとても多くいます。

筋肉量が不足している状態で瞬発系のトレーニングを行っても
効果は0ではないですが、筋肉量が十分にある選手と比較すると効果が低くなる、もしくは関節部分に大きな負荷をかけてしまう可能性があります。
このようなケースでは障害につながる危険性があるので
「瞬発系のトレーニングを行うための筋肉量があるのか?」は知っておく必要があります。

筋肉量の測定

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投球時の最大外旋位における肘痛を改善するためのアプローチ【トレーナーマニュアルvol.96】

C-I Baseball育成プログラム

私たちC-I Baseballは「野球トレーナーの輪」を広げるために「仲間」を募集しております!
Slackを用いてトレーナー同士で悩みの相談や、ディスカッションできる場を提供しています。
育成メンバーは随時募集中です!
・野球にトレーナーになりたい
・トレーナー活動しているけど自信がない
・トレーニングについて勉強したい
・野球選手の怪我を治したい

など、野球選手に関わりたい方は是非ご連絡ください。

はじめに

投球動作において発生する代表的な症状の一つとして最大外旋位(以下、MER)における肘の内側部痛が挙げられます。

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野球選手に関わるセラピストやトレーナーをされている方であれば一度は対応する機会があったのではないでしょうか?

投球障害肘の病態と動作に関しては以下のnoteで小林先生が解説してくださっていますのでご参照下さい。

CIBのトレーナーマニュアルにおいて私が今まで担当してきた記事では肘関節局所の評価やアプローチを解説させていただきました。

今回はMERにおける肘内側部痛に対するアプローチを主に肘関節以外の部分でお伝えしていければと思います。

MERにおける肘痛

MERにおける肘内側部痛の原因としては成長期の野球肘成人期のUCL損傷尺骨神経障害などが例として挙げられます。

病態は様々ですが、それらを引き起こす大きな要因としては投球動作における外反ストレスがあります。
投球動作中、MERにおいて肘には最大の外反ストレスが加わります。

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そしてそのストレスは静的安定化機構(骨・靭帯など)だけでは受け切ることができません
内側側副靭帯に関しては下記スライドのような報告も挙げられています。

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このように、投球中は肘内側にMCLの破断強度を超えるくらいの牽引ストレスが加わります。

肘は被害者である

✔️肘が硬いから肘が痛くなる…
✔️肘の筋力が弱いから肘が痛くなる…

中にはそのような選手もいると思います。

しかし、多くの肘障害の原因は患部外の要素が大きいと考えています。

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MERにおける各セグメントの角度を見てみると肩甲上腕関節、肩甲骨、胸椎のそれぞれが貢献をし、Totalで約145°の角度を成すことが重要となります。

この動きのどれかが不足することにより肘関節に加わる負荷が増えれば、前腕回内屈筋群に過剰な遠心性のストレスが加わり、前腕の異常なタイトネスが生じるきっかけとなります。

そして患部(肘関節)外の機能で適切なMERを作り出すことができれば投球時の上肢の軌跡がsingle planeとなり肘内側へのストレスを逃すことが可能になります。

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次項からはこのsingle planeを作り出すための具体的なアプローチについていくつか例をご紹介させていただきます。

肩甲胸郭関節へのアプローチ

小胸筋リリース

皆様もご存知の通り、小胸筋は第3〜5肋骨の前方から烏口突起の内側縁・上面に付着しています。
小胸筋のタイトネスにより肩甲骨は前傾方向に牽引され、MERにおける肩甲骨後傾運動の妨げとなるので徒手でリリースを行います。

大胸筋の直下に存在する小胸筋を徒手でリリースしていきます。この際、MERを模したポジションで行うと大胸筋が上内側に移動するため、小胸筋へアクセスしやすくなります。

バーベルを用いた胸郭セルフストレッチ

高校生以降の選手などでバーベルを使用できる環境にある場合は次のようなストレッチもオススメです。
単純に胸椎伸展や前胸部を伸ばすストレッチでは得られない、MERからの切り返しの出力の意識を植え付ける事も可能です。

右前胸部だけでなく左腕をしっかりと引いて左前胸部も伸ばしながら実施することがポイント。

伊藤智央先生のInstagramより引用させていただきました👇

いとう ともひさ@145km/h投げる理学療法士 on Instagram: “#野球 #草野球 #軟式野球 #硬式野球 #ピッチング #ピッチングフォーム #投球 #投球動作#野球好きな人と繋がりたい #野球好きと繋がりたい #野球トレーニング #投手トレーニング #投手 #ピッチャー #ピッチャートレーニング #140キロ #球速アップ #中学野球 #高校野球 #大学野球 #理学療法士 #理学療法学生 #解剖学 #解剖学の勉強 #pitching #pitcher #training #前沢サロン #baseball”7 Likes, 0 Comments – いとう ともひさ@145km/h投げる理学療法士 (@tomohisa.itowww.instagram.com

四つ這い(正座)での胸郭回旋運動 バンドアシスト

胸郭回旋系のエクササイズとして四つ這いで手を頭の後ろに置き、胸を開いていくエクササイズがよく行われるかと思います。
肘が天井に向くかどうかで判断することが多いかと思いますが、そもそも胸椎の回旋可動性が低下している場合肩甲帯や腰椎での代償が生じやすいです。
そのような場合は動画にあるようにバンドを用いてアシストしながら胸椎の回旋可動域を出すエクササイズが有用です。

ここから先は有料部分です

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