中学野球におけるチームトレーニング② –アセスメントの実際– 前編【トレーナーマニュアルvol.130】

中学野球におけるチームトレーニング② –アセスメントの実際– 前編【トレーナーマニュアルvol.130】

C−IBasebal1期生の平川です。
今回の配信はサポートメンバーシリーズとなります。

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今回は8月に書かせていただいた前回配信の−プログラム立案−に続く内容となります。

中学野球におけるチームトレーニング①–プログラム立案–
中学野球におけるチームトレーニング②–アセスメントの実際–
中学野球におけるチームトレーニング③–トレーニング3年計画–

プログラム立案の内容に含まれていた身体に関するアセスメントについて詳しく解説させていただきます。
それでは早速内容に入らせていただきます。

はじめに

アセスメントは、クライアントや選手、チームの現状を把握するための専門的な手段の1つです。
選手やクライアントの管理、人選や才能の発掘、標準化されたトレーニングプログラムの立案に関して、意思決定の有効性についての重要な指標とされます。

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競技スポーツに関するアセスメントはいくつか存在し、それらをパフォーマンスピラミッドによって分類することができます。

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今回は

– 身体計測
– メディカル(ムーブメント)チェック
– フィジカル(パフォーマンス)テスト→後編

について解説していきます。
※以後それぞれカッコ枠内の名称に統一させていただきます。

身体計測

一般的に身体形態・身体組成のアセスメントはパフォーマンステストの枠組みとされていますが、身体形態・組成はファンダメンタル(身体構成)のアセスメントにあたり、ムーブメントチェックの土台になると考えます。
このことは、パフォーマンスピラミッドからみてわかるようにファンダメンタルの変化によってその上のムーブメントやパフォーマンスへと影響を及ばします。

さらに、中学世代は身体変化が生じやすい思春期にあたります。
その変化に影響を及ぼしやすい栄養・睡眠・ホルモン・疲労などの変化を確認する上でも身体計測はアセスメントの基礎として重要となります。


一般的に身体計測では、

– 身長
– 体重
– 身体組成(体脂肪率、除脂肪体重の算出)
– 筋形態

が計測されます。

中学世代では、特に身長と体重の定期的な測定が必要と考えています。
身体組成および筋形態に関しては、
発育発達パターンより中学生の筋成長(筋肥大)が著しくないことや
In-BodyやMRIを用いての計測となり時間的・金銭的にコストがかかるため、優先度が低くなります。
そのため、今回は割愛させていただきます。

身長

成長期では、身長とスキルパフォーマンスに相関があると多くの報告がされているため、身長を伸ばすことが良い意味で捉えられます。

その一方、中学世代は第二次性徴の出現によって身体形態、筋力や身体スキルのパフォーマンスに急激な変化が起こります。
「動きのぎこちなさ」といわれる運動連鎖の破綻による障害発生やパフォーマンス低下も同時に生じていると考えられます。

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