腱板損傷【対応方法・トレーニング】

野球現場での選手が訴える肩関節の痛み・・・
もしかしたら”腱板損傷”かもと思ったっことはないですか?

症状がなくても腱板損傷(病変)を生じているプロ野球選手は40~70%程度いるとされています。

野球現場では、腱板損傷か否か判断し対応していく必要があります。

今回のnoteでは野球現場で使える
腱板損傷の対応とアプローチ方法を
全4動画にて紹介しています。

実際の動画では1~2分でまとめられています。

ダイジェスト版としてご覧ください。
※内容はつながっていませんのでご覧になりたい場合は本編にお進みください!

腱板損傷 -病態・評価- ①

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投球障害を捉える上で病態の理解は重要です。

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腱板損傷のほとんどが棘上筋と棘下筋であり
関節面の不全断裂であります。

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腱板損傷は保存療法が望ましいとされているため
トレーナーが病態を見極め
正しい判断ができることが重要です。

■回旋筋腱板とは
■腱板損傷とは
|腱板損傷の分類
|野球に多い腱板損傷
■腱板損傷の原因
■治療方針
■評価
|Full-can test
|Empty-can test
|評価のポイント

動画はコチラ

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肩関節可動域制限【改善方法・トレーニング】

投球障害肩の発生要因には可動域制限が大きく影響しています。
障害の改善・予防には可動域を確保しておく必要があります。

野球現場で行う選手への介入は
徒手療法ではなくストレッチ・エクササイズを多く使用します。

ただストレッチ・エクササイズを指導するのではなく
なぜこのストレッチ・エクササイズをやるのか?
理論と合わせて選手に伝えることが大切です。

今回のnoteでは野球現場で使える
肩関節可動域制限を改善するための
理論とアプローチ方法を全11動画にて紹介しています。

実際の動画では1~2分でまとめられています。

ダイジェスト版としてご覧ください。
※内容はつながっていませんので
ご覧になりたい場合は本編にお進みください!

肩屈曲可動域改善

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オーバーヘッドスポーツにおける肩関節屈曲制限は
パフォーマンスの低下や障害を引き起こす要因になります。
角度により制限因子が異なるので、単一的なアプローチなく評価に基づいてアプローチすることが大切です。

■肩関節屈曲運動
|屈曲初期
|屈曲中期
|屈曲後期
■各相の作用筋の制限筋
|作用筋
|制限筋
■肩関節運動と接触圧
|屈曲と外転の違い
■ストレッチ方法
|小胸筋
|広背筋

動画はコチラ

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野球選手の外傷をみる【全27本まとめ・野球選手の”外傷”を徹底理解する】

野球現場で対応するケガとして多い捻挫・肉離れなどに加え、成長期特有のケガの対応まで、ボリュームのある内容となっています。現場で対応するスタッフが病態の解釈からトレーニング指導まで解説しています。 目次 肉離れ肉離れの病態 … 続きを読む

こどもの運動能力を伸ばす‐理論編‐【トレーナーマニュアルvol.147】

いつもお読みいただきありがとうございます。
C-I Baseballの佐藤です。

今回は「こどもの運動能力を伸ばす」をテーマに書いていきます。

C-I Baseball Academy

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活動背景-CIB Academy-

まずはじめに、私たちC-I Baseballでは小学生を対象としたアカデミー事業を2024年1月よりスタートしました。当アカデミーでは、野球をプレーする上での身体のベースをつくり、現在これからの野球に活かせる総合力を養成することを目的に活動しています。

すなわち、選手個々の運動基礎をつくり、
野球のパフォーマンスにつなげることを目指しています。

子供の運動能力を伸ばすと単に申し上げましたが、そのためには、選手に対し自分の身体を理解するための教育的側面、成長期の特徴である発達運動学的側面など、さまざまな視点を考慮したプログラムが求められます。

小学生の世代には「とにかく「遊び」が必要だ!」遊びの中からさまざなルールや動きなど、ゲーム性のある興味を持った内容で意欲的に、大きく動くことが成長過程において必要なことを専門家の報告でもよく目にします。

競技を行う小学生に関わるために、私たち専門家が与えられる運動機能の改善に貢献したい思いが強く、動き出した次第です。

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CIB Academy

当アカデミーでは、3か月を1クールとしてフィジカルテストを実施し、短期・長期ゴールを設定し、選手の運動能力向上を目標に活動しています。

また、自分の身体の動きを数値化・図式化することで、”身体の現在地”を選手自身・保護者の方々に知ってもらうことから開始しました。

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フィジカルチェックの項目には現代の小学生の身体の特徴を踏まえ、野球競技に不可欠なファンクショナル要素パフォーマンス要素を中心に行いました。

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中学野球におけるチームトレーニング② –アセスメントの実際– 後編【トレーナーマニュアルvol.146】

C−IBasebal1期生の平川です。
今回の配信はサポートメンバーシリーズとなります。

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今回は12月に書かせていただいた前回配信の−アセスメントの実際−の後編となります。
前編では,身体計測・ムーブメントチェックについてご紹介しました。

後編では,アセスメントのうちのパフォーマンステストについてご紹介していきます。

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パフォーマンステスト

パフォーマンステストとは

パフォーマンステストとは、筋力、パワー、スピード、アジリティなど競技技術に必要な能力を測定するもので,グラウンドなどの屋外やトレーニング施設での実施,能力の数値化を行うものとされています。

パフォーマンステストの有用性

有用性として身体能力(パフォーマンス)を数値化・可視化することで三者に異なると考えています。

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ー選手-
現状の能力が可視化されることで自己分析をすることができ、自身の能力に気づきを与えることができます。

また、能力分析をすることでそれに対する目標を設定し、設定された目標に向けてトレーニングをしていくことでトレーニングに対するモチベーション向上につながります。


ー指導者-
ある個人が、そのチームのレベルでその競技を行う身体能力を有しているかを判断することは指導者にとって重要です。

なかには、競技経験の不足により能力を発揮しきれていない選手もいるはずです。

そのためパフォーマンステストによる選手能力の把握は試合での起用方法や技術指導の検討に寄与していくと考えています。


-トレーナー-
チーム方針に対して、能力的な課題を精査し、強み・弱みを明確にすることが主な目的になります。

また、フィジカルテストはトレーニング期間の前後に実施することでトレーニングの効果判定をすることができます。

特にトレーナー的観点では、定期的なパフォーマンステスト実施によりトレーニングのプログラム・方向性の確認・修正することで、トレーニングサイクルをうまく回していきます。

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テスト内容

中学世代のチーム測定は、

方法が伝わりやすい、
測定結果がわかりやすい
など

より簡素的である方が良いと考えています。

また測定項目を選択する際は競技特異性、代謝特異性、チーム方針を加味して考えていきます。

以下に参考とするデータをいくつか挙げました。

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野球選手における機能的可動域獲得のポイント【トレーナーマニュアルvol.145】

C-I Baseball「トレーナーマニュアル」をご購読頂きありがとうございます。

はじめに

前置きが長くなりましたがここから今回の内容に入ります。
今回はポイントを3つに絞っておりますので是非最後までお読みいただき、少しでも参考になれば幸いです。

今回は野球選手の投球動作において可動域を獲得するときのポイントを解説させていただきます。

スタビリティー・モーターコントロール機能不全

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FMSが提唱する概念の中で、スタビリティー・モーターコントロール機能不全という言葉があります。

”動作を実施する潜在的なモビリティーはあるが、入力または処理に機能不全があるために動作のコーディネーションが示されていない時に存在する。
ある部位の完全なモビリティーが自動的にまたはスタビリゼーションの要求度が変化した時または他動的に示されたときにSMCDと言う所見へと至る。”

このように記されています。

例えば他動SLRは90°上がるのに、ASLRだと70°しか上がらない場合はこのSMCDに該当します。

筋・関節の可動域としては確保されているが、自分でコントロールして操作できる可動域に制限がある場合、
他動可動域と自動可動域のラグがある場合、機能的可動域の制限があると言えます。

投球動作においては自動と他動の可動域の差異を減らすことに加えて、遠心性収縮でも最大可動域をコントロールできる機能が大切になります。

これは投球動作に限った話ではないですが、スポーツ動作においては特にこの機能的な可動域が重要になると考えています。
肩甲上腕関節を例に挙げると、他動的な可動域と自動で動かせる可動域に差が大きくある場合、自分でコントロールできる可動域の制限があるということになるため、関節内で骨頭が暴れてインターナルインピンジメントや腱板損傷などのリスクが高くなると考えております。

投球動作における機能的可動域のポイント3選

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①上肢挙上

野球選手に限らずオーバーヘッド動作を用いるスポーツでは必ず肩関節の屈曲可動域を評価すると思います。
基本的な動作にはなりますが屈曲の仕方によっては出力低下を招いているケースも多く見られます。確実に評価できるようにしておきましょう。

|ポイント
●出力が出る上肢挙上と出力低下を招く上肢挙上

挙上最終域で出力低下が生じるパターンとしては胸鎖関節主体の肩甲骨上方回旋が生じるケースです。この場合、上肢を挙上した際にシュラッグ動作が大きく入り、三角筋と耳の距離が他の2パターンに比べて接近します。
肩鎖関節と胸鎖関節がそれぞれ調和をとりながら上方回旋が行われている場合、最終域で上肢に抵抗をかけても出力が保たれます。

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●過度な肋骨外旋(リブフレア)を伴う上肢挙上運動

続いては、過度な肋骨外旋パターンです。
ウエイトトレーニングなどの影響で胸を開く意識が日頃から強く残っている場合、胸椎の伸展や肋骨の拡張が過剰に生じた上肢挙上運動となります。
そのため、腹圧機能が十分に働かず体幹が不安定になり上肢の出力低下を招くと考えます。
肩関節の屈曲制限がある場合も、代償的にこの部分の可動性を出して挙上可動域を確保しているケースがあるため、評価していきます。

|獲得方法

肩甲上腕関節の可動域改善
まずは肩甲上腕関節でしっかりと屈曲可動域を確保できるようにアプローチをしましょう。評価方法としてはCAT(Combined Abduction Test) 、HFT(Horizontal Flexion Test) などを用いて可動域を評価し、拘縮があればそれに対しアプローチします。
また、背臥位で万歳をしたときにどの程度肋骨が浮いてくるのか、 下位肋骨が拡張してくるのを抑えた状態でどの程度肩関節が屈曲できるのかを見てみるのも良いと思います。

肩鎖関節を軸とした肩甲骨上方回旋運動の獲得

肩関節屈曲最終域での出力低下が生じている多くの選手は肩甲骨の上方回旋を胸鎖関節軸で起こしている傾向があります。
獲得のためのアプローチとしては鎖骨を押さえた状態で肩甲骨の上方回旋をさせ、肩鎖関節を軸とした肩甲骨の上方回旋運動を繰り返します。

●デッドバグ

過剰な下位肋骨の拡張を抑制した状態で上肢挙上動作を獲得させるために有効なエクササイズになります。
鼻から大きく息を吸い、お腹に空気をため込みます。 その状態で息を止めて腰が過剰に反らないように万歳をしていきます。

バリエーションとしては、ストレッチポールやバランスボールなどを用いて腹圧をかけやすくしてあげると肋骨の開きを抑制しやすくなります。

●90-90ポジションでの上肢挙上エクササイズ

デッドバグで腹圧をかけた状態で上肢の挙上動作を獲得することができたら、プログレッションとしてダンベルを用いてエクササイズを行います。
膝関節と股関節を90度に屈曲し、90-90のポジションをとります。 呼吸はデッドバグと同じ方法で、鼻から大きく息を吸いお腹に息をためて腹圧をかけた状態でゆっくりと上肢を最大挙上していきます。ダンベルが地面とすれすれまで落ちたら息を吐きながら前ならえのポジションまで上肢を戻していきます。

肩関節2nd外旋

投球障害の選手の多くは最大外旋(MER)のフェーズで動作のエラーが起きます。
胸椎伸展可動域や肩甲骨後傾可動域、前鋸筋や僧帽筋といった肩甲骨を安定させる筋群の出力なども大事になってきますが今回は肩甲上腕関節に絞って説明させていただきます。

|ポイント
投球動作における肩関節2nd外旋の可動域のポイントとしては、
自動可動域と他動可動域のラグが少ないこと
・外旋最終域まで内旋筋による遠心性コントロールが可能であること
の2つであると考えております。

|獲得方法
腋窩神経へのアプローチ
腋窩神経への実際のアプローチ方法は小林先生のnoteをご参照ください。
腋窩神経への徒手介入後に挙上位での外旋筋機能(小円筋)が改善していればOKです。
Hornblower’s testが陰性になるように徒手介入を行なっていきます。

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今後、理学療法士に求められるスキル・能力について【トレーナーマニュアルvol.143】

いつもC-I Baseball「トレーナーマニュアル」をご購読頂きありがとうございます!

増田が担当するnoteテーマは「チームトレーナーとして働く理学療法士について」です!
1年間かけて皆様に4つの内容をお伝えしていきます

①チームトレーナーとして働く理学療法士の役割
②チームの障害を予防するために
③理学療法士がチームパフォーマンスにどのように関わるのか?
④今後、理学療法士に求められるスキル、能力について

4本目の今回は
今後、理学療法士に求められる
「スキル、能力」
をテーマに執筆していきます。

理学療法士やトレーナーを育成している中で、野球現場に必要な知識やどのような勉強をするべきかについての質問が多く寄せられます。そこで、今回の記事では私が実際に野球現場に出て感じた理学療法士に必要なスキルや知識について紹介します。

理学療法士としての必須スキル、能力について

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皆さんは、他業種と比較して理学療法士には「圧倒的なスキル・能力」があることにお気づきでしょうか?

理学療法士が持っている圧倒的なスキル・能力

私が感じる、理学療法士としての圧倒的なスキル・能力は「病態評価・機能評価・徒手技術」です。
皆さん当たり前のようにやっていることですが、理学療法士が持つこのスキルは、他の医療従事者やトレーナーと比較すると圧倒的な差があります。

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病態評価〜機能評価〜徒手介入のフローは理学療法士としての強みになります。
このフローは自信を持って良いスキル・能力です。
多職種からは「理学療法士ならできて当たり前」と思われています。
この部分の自信がない方は、第一優先として身につける必要があります。
特に評価スキルに関しては、野球現場では必須スキルになります。

今後、求められるスキル・能力について

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前述したように、理学療法士としての圧倒的なスキル・能力を兼ね備えることは重要です。
しかし、近年の野球現場における理学療法士の役割は大きく変化しています。理学療法士が関わる範囲が拡大し、選手のパフォーマンス向上やトレーニング、外傷対応などにも深く関わることが求められています。これに伴い、理学療法士には従来の治療技術に加えて、新たなスキルと能力が求められるようになっています。

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