投球パフォーマンスアップまで繋げるための肩甲骨トレーニング【トレーナーマニュアルvol.110】

はじめに

今回の内容は5/20にencounterさんとのコラボセミナーでお伝えさせていただいた内容を改変したものになります。

内側型の投球障害肘のリハビリテーションについて、臨床レベルからパフォーマンスアップまで繋げるための治療やエクササイズについて発表させていただきました。

今回は肩甲骨の運動、中でも前鋸筋の機能を最大限に発揮させるためのアプローチについて解説していきます。

前鋸筋について

解剖と機能についての説明を簡単にさせていただきます。

解剖

前鋸筋の筋束は大きく3つに分類されています。

画像
3つの筋束

上部筋束:第1, 2肋骨→肩甲骨上角 【肩甲骨下方回旋・前傾】
中部筋束:第2, 3肋骨→肩甲骨内側縁
肩甲骨外転】
下部筋束:第4肋骨以下→肩甲骨下角【肩甲骨外転・上方回旋】

またそれぞれの筋束は他の隣接した筋群と連結しています。

画像
前鋸筋上部
画像
前鋸筋中部
画像
前鋸筋下部

上部筋束:肩甲挙筋と連結
中部筋束:大・小菱形筋と連結
下部筋束:大菱形筋、外腹斜筋と連結

徒手的にアプローチする際はこの筋連結を意識することが大切になります。

投球動作と前鋸筋

投球動作の中ではレイトコッキング(ステップ足の着地から最大外旋まで)で高い筋活動を認めることが報告されています。

前鋸筋はレイトコッキング期において高い遠心性筋活動を認める.

橘内基純,他:投球動作における肩甲骨周囲筋群の筋活動特性.スポーツ科学研究,2011

またレイトコッキングにおけるテイクバックで肩甲骨が内転した(前鋸筋が伸びている)状態から腕を振り出す際に肩甲骨は上方回旋&外転の動き(前鋸筋収縮)が生じますがそのフェーズで前鋸筋が強く働きます。
ここで前鋸筋がしっかりと働いてくれることによって、リリースまで十分な加速距離を生み出すことができます。

画像

レイトコッキングをさらに細かく分けます。

ステップ足の足底接地で肩甲骨は最大外旋、つまり内側に寄るような動きが生じます。
この際重要なのは肩甲骨内側筋群の筋力で強く引き寄せるのではなく、体幹が回旋することにより相対的に肩甲骨が引き寄せられるということです。
そうすることにより大胸筋などの前胸部の筋群が引き伸ばされた張力を使って腕を降り出すことができるため、球速アップなどにも繋がります。

画像

つまりここでは前鋸筋が活動しながらもしっかりと伸張できる柔軟性・滑走性が必要になります。

その後、肩甲骨は外転しながら上方回旋を強めていきます。

画像

MERに向かっていく局面であるこのフェーズでは障害予防だけでなく、パフォーマンスアップのためにも上腕骨外旋だけではなく肩甲骨の外転・上方回旋機能が重要です。
肩甲胸郭関節の動きを引き出すことで、肩関節や肘内側にかかる負荷を分散させることができます。

次章からはこの肩甲骨の運動を引き出すためのポイントを
・肋骨内旋機能
・肩甲骨可動性
・前鋸筋滑走
・エクササイズ、トレーニング
の4つに分けて説明していきます。

ここから先は有料部分です

続きを読む

バイオメカニクスから見る投球動作の基礎【トレーナーマニュアルvol.109】

いつもC-I Baseballトレーナーマニュアルをご購読頂きありがとうございます。

C-I Baseballトレーナーマニュアルでは2023年7月より
「ゲストライター」をお呼びし、新たな知見を皆様にお届けしていきます。

記念すべきゲストライター第1弾は
帝京スポーツ医科学センターの大川靖晃さんに執筆していただきました。
大川さんには「投球バイオメカニクス」「球速」について2本執筆して頂く予定です。

そして、トレーナーマニュアル執筆だけでなく
「C-I Baseballメンバー限定セミナー」も2回開催致します。
トレーナーマニュアルでご紹介頂いた内容をより深く解説して頂きます。

初回の「C-I Baseballメンバー限定セミナー」は
7月13日21時より開始予定です。

画像

C-I Baseballメンバーに介入したい方は下記のリンクをご参照ください。
どのコースを選んでも大川さんのセミナーは「無料」で参加出来ます!

2023年育成プログラム – C-IBaseball−野球に関わる全ての人の学びの輪−

バイオメカニクスから見る投球動作の基礎

みなさん、こんにちは。
 
帝京大学スポーツ医科学センターの、大川靖晃です。
 
今回は、今月行われるC-I Baseballメンバー限定ウェビナー「バイオメカニクスから見る投球動作の基礎」の、前段となるような内容がご紹介できればと思っています。
 
まずは、自己紹介から。
 
詳しくは、こちらのサイトでプロフィールをまとめていますので、ご覧ください。

大川靖晃のプロフィールページ

現在、帝京大学スポーツ医科学センターに所属し、大学硬式野球部のAT兼SC兼サイエンティストとして部のサポートをしつつ、バイオメカニクス(特に投球動作)の研究を行なっています(教員として授業も教えています)。
この研究やサポートの拠点となっているのが、帝京大学スポーツ医科学センター内4FにあるMovement Performance Institute Tokyo (MPI Tokyo)です。

Movement Performance Institute – 帝京大学スポーツ医科学センター

各種SNS(Twitter, Facebook, Instagram)でも、日々情報発信を行なっています。
またYou Tubeにて野球に関する動画を、日々の参考にしてもらうためにアップしています。

Baseball Bibliotheca

帝京大学スポーツ医科学センターのホームページはこちらになります。

帝京大学スポーツ医科学センター

帝京大学スポーツ医科学センターでも、各種SNSで情報発信を行なっていますので、是非チェックをお願いします。

それでは、本題に入りたいと思います。

はじめに

まずは私が測定する際に使用している機器と、測定で一般的に行なっているステップを説明させていただき、バイオメカニクスが測定全体の中でどういった役割を果たしているかのイメージを持ってもらいたいと思います。

1. マウンド
2. ラプソード(ピッチング2.0)
3. Edgertronic(ハイスピードカメラ)
4. simi motion (カメラ8台を使用しての三次元動作解析)
5. フォースプレート

ここから先が有料部分です

続きを読む

チームトレーナーとして働く理学療法士の役割【トレーナーマニュアルvol.108】

いつもC-I Baseball「トレーナーマニュアル」をご購読頂きありがとうございます!
C-I Baseballは2023年5月で4期目を迎えました。
ここまで、C-I Baseballの活動を続けられているのは、応援し必要として下さる皆様のおかげです。
この場を借りて感謝申し上げます。

2023年7月よりトレーナーマニュアルもリニューアルしお届け致します。

○今期のトレーナーマニュアル構成

①野球現場でのトレーナー活動
チームトレーナー、育成年代への関わり、パフォーマンスについて
②臨床現場での選手への対応
投球障害への対応、インソールからの介入
上記の①、②においては今まで同様にC-I Baseballスタッフが執筆致します!

そして今期はなんと
◎ゲストライターの登場
バイオメカニクス、栄養、各分野の専門家の方に執筆
◎C-I Baseballメンバーの登場
2020年からC-I Baseballへ加入し育成メンバーとして活動していたメンバーがいよいよライターとして登場します。

C-I Baseballで学び、成長してメンバーの投稿もぜひお楽しみにしてください!

野球トレーナーマニュアル|C-I baseball|note

2023年の増田が担当するnoteテーマは「チームトレーナーとして働く理学療法士について」です!

1年間かけて皆様に4つの内容をお伝えしていきます

①チームトレーナーとして働く理学療法士の役割
②チームの障害を予防するために
③理学療法士がチームパフォーマンスにどのように関わるのか?
④今後、理学療法士に求められるスキル、能力について

1本目の今回は
「チームトレーナーとして働く理学療法士の役割」について解説していきます。

チームトレーナーとしての理学療法士の役割

理学療法士と聞くと病院やクリニックで選手の障害へ対応するイメージがあると思います。
最近では理学療法士でもパーソナルトレーニング等で選手に関わっている方も多くおります。
両者ともに共通するのが「選手に対してパーソナルで関わる」ことです。
つまり、理学療法士は目の前の選手一人に関わることが圧倒的に多くあります。

では、野球現場等のチームトレーナーとして理学療法士はどのように選手に関わるのでしょうか?

答えは
「環境によって関わり方が変化する」です。

画像

①チームトレーナーが理学療法士1名
②チームトレーナーが多職種かつ複数名

チームトレーナーとしての関わり方には上記の2パターン存在します。
私は両方のパターンで勤務経験があり、今回はその経験から
「チームトレーナートレーナーが理学療法士1名」の場合の役割について紹介していきます。

チームトレーナーが理学療法士1名の役割

画像


チームトレーナーが1名のパターンはアマチュア野球現場に多く存在します。
特に大学野球、高校野球のカテゴリーが多い印象です。
今回は理学療法士について紹介しますが、1人職場だと役割は資格に関わらず同じようなものになります。

チームトレーナーが1名の場合に求められる役割

画像


トレーニング、障害予防、障害対応・復帰までのリハビリテーション、外傷対応等、全ての範囲を1人で行います。

チームのトレーニングを指導しつつ、怪我をしている選手の対応・・・
全てを1人で行うことはかなり難しいです。

理学療法士が野球現場に出てから一度は経験する失敗談は
「現場を回すことが出来ない・・・」です。
これは私も経験しました。

理学療法士は1対1の関わりを得意としているため
怪我をしている選手がいたら、その選手1人に時間をかけ、その他の選手のトレーニング指導ができない場合があります。

この場合に考えるべきことは
「なにを求められているか?」です。

チームトレーナーが1名の場合に求められることは
「チーム全体への介入」を求められるケースが多いです。
つまり、1人の選手の怪我の対応よりも、チーム全体のトレーニングや障害予防を行い、チーム全体のレベルを底上げすることが重要です。
これはチームスポーツではよくあるケースだと思います。
しかし、理学療法士として関わっている人間としては怪我をした選手への対応もおろそかにしたくはない部分です。

では、どのように対応していけば良いのでしょうか?

ケース1

画像

・高校野球現場
・平日放課後の練習日
・練習メニューは技術練習+トレーニング

○トレーナーに課されるタスク
1)チーム全体のトレーニング指導
Aチームが技術練習中にはBチームのトレーニングを指導
Bチームが技術練習中にはAチームのトレーニング指導
2)怪我をしている選手の対応
(今回は肉離れの選手1名と仮定 この選手は受傷直後であり別メニューとなっている)

Q1:怪我をしている選手の指導はいつ、どのタイミングで行いますか?

条件:練習後の介入は出来ないケースを想定

この日の練習メニューを考えるとあなたの時間はほとんどがトレーニング指導となっています。

みなさんならどのように対応しますか?

ここから先は有料部分です

続きを読む

投球復帰に向けた肩関節機能評価【トレーナーマニュアルvol.107】

C-I Baseballでは来週より本格的に始動する新育成プログラムに向けて、プログラムに参加したいメンバーを募集しております。定員が埋まってしまったコースもあり、早くにお申込みをされた方は既にCIBのオンラインでのサービスを開始しております。

▶新育成プログラムとは

本年度は今までとは異なり
「プロフェッショナルを育成する」を
ゴールに育成プログラムを実施していきます。

●トレーニングコース
●臨床コース(投球障害肩)
●インソールコース

画像

育成プログラムの詳細はこちらをご覧下さい!

講師はC-I Baseballスタッフが担当し、皆さんの「知識・技術の向上」の一助になれればと思っております。
応募方法・応募条件・プログラムの詳細については
【C-I Baseball公式LINE】にて先行配信致します!!

ご登録がお済みでない方はこちらからお願いします。
【必ずスタンプorメッセージを送ってください】

C-I Baseball【公式LINE】

画像

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfeFOaGO2lS8RaR04A5b9Jj4J5oNbAWnFxhC62Hqp7vXQ9wUA/viewform

育成プログラム入会希望の方はこちらのリンクへ!

講師より”臨床コース”について

画像

<臨床コース講師・小林弘幸>
投球障害肩は、本当に多様な原因があると思います。選手の中には、たくさんの治療院、クリニックを渡り歩いて、治りたい!という方がたくさんいます。

私が選手だったら、この痛みの原因は何だ?と思います。その中で、我々”理学療法士”が何をできるか?この痛みの原因が、どんな動きで引き起こされているのか

どのような動きをしたら痛みがないのか?

動きの専門家である我々がその問いに回答しなくてはならないと私は思います。選手の痛みの解決方法を理学療法士やトレーナーがわかることは、信頼関係にもつながりますし、選手の自主トレ意欲向上にもつながります。そんな動きの評価や治療方法を、私の経験にはなりますがお伝えさせていただけたらと思います。

そして、皆さんでディスカッションしながら、野球選手の投球障害肩についてより深く考えるきっかけになればと思います。
投球障害肩で困っている選手を少しでも少なくできるよう、一緒に学んでいきたいと思います!

画像

投球復帰に向けた肩関節機能評価

今回の配信では、育成プログラム「臨床コース」講師担当の小林とC-I Baseball代表増田・副代表佐藤による「投球復帰に向けた肩関節機能評価」について講師の小林が重要視しているキーポイントを中心に解説させていただきました。(全22分収録)

投球復帰をテーマに前半部分では、機能評価における鑑別、実践内容からアプローチの優先順位について、後半部分では投球復帰基準に対する思考・実践内容について動画内でご紹介しています。

Agenda
■臨床対応における投球復帰で重要なポイント
■アプローチの優先順位を決める評価とは
■疼痛誘発テスト<疼痛除去テストの実践方法
■肩甲胸郭関節評価を重要視している理由
■投球復帰基準における考えと実践内容


全22分収録<このあとに動画を閲覧できます>

ここから先は有料部分です

続きを読む

投球障害肩に対する運動療法のポイント【トレーナーマニュアルvol.106】

C-I Baseballでは来月7月から開始する新育成プログラムに向けて、メンバーを募集しております。早い方はすでにお申し込みもいただき、オンラインでのサービスを開始しております。 本年度は今までとは異なり「プロフェッシ … 続きを読む

インソール作製のための動作分析のポイント【トレーナーマニュアルvol.105】

C-I Baseballでは来月7月から開始する新育成プログラムに向けて、メンバーを募集しております。早い方はすでにお申し込みもいただき、オンラインでのサービスを開始しております。

本年度は今までとは異なり「プロフェッショナルを育成する」をゴールに育成プログラムを実施していきます。

●トレーニングコース
●投球障害コース
●インソールコース

画像

育成プログラムの詳細はこちらをご覧下さい
https://c-ibaseball.com/top/training-program/

講師はC-I Baseballスタッフが担当し、皆さんの「知識・技術の向上」の一助になれればと思っております。

応募方法・応募条件・プログラムの詳細については
【C-I Baseball公式LINE】にて先行配信致します!!

ご登録がお済みでない方はこちらからお願いします。
【必ずスタンプorメッセージを送ってください】

C-I Baseball【公式LINE】

画像

育成プログラム入会希望の方はこちらのリンクへ
 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfeFOaGO2lS8RaR04A5b9Jj4J5oNbAWnFxhC62Hqp7vXQ9wUA/viewform

インソール作製における評価

今回の配信では、育成プログラム「インソールコース」講師担当の須藤慶士とC-I Baseball代表増田・副代表佐藤による「インソール作製における評価」について解説させていただきました。(全45分収録)

インソール作製のための評価ポイントから、作製における実例紹介(ピッチング動作・バッティング動作)まで動画内でご紹介しています。動作の着眼点をはじめ、動作をみる視点を学んでいきます。

足部評価

インソール作製において「足部評価」の重要性は言わずもがなですが、難しいイメージを持たれている方も少なくないのではないでしょうか。

歩行や全体の動作を分析し、足部を誘導することでどのように動作に変化を与えられるか…

そのような疑問を抱いている方には、ぜひ聞いていただきたい内容です。

須藤が勧めるインソール作製のコンセプトは「誰でもつくれるインソール」としています。もちろん最低限の足部解剖・運動の知識は必要となりますが、足部を診る経験の少ない方にも合わせた解説をしていただいております。

インソールコースでBasicコース内でお伝えしている3つのポイント!
・距骨下関節/横足根関節/足趾

この3つの部位に焦点をあてインソール作製のベースとなる評価を進めていきます。評価により方向性を決定するため、何よりも評価の精度が重要です。

■インソール作製における足部評価のポイント
■距骨下関節評価を最重要視する理由
■距骨下関節ー横足根関節について
■足趾評価について

全15分収録

ここから先は有料部分です

続きを読む

理学療法士が野球現場で抱える悩みと解決方法【トレーナーマニュアルvol.104】

C-I Baseballの活動が開始し、今月で4年目を迎えました。
7月からは、新育成プログラムとして4期生のメンバーを迎え、新たな活動がスタートしていきます。

本年度は今までとは異なり「プロフェッショナルを育成する」をゴールに育成プログラムを実施していきます。

●トレーニングコース
●投球障害コース
●インソールコース

画像

育成プログラムの詳細はこちらをご覧下さい
https://c-ibaseball.com/top/training-program/

育成プログラム入会希望の方はこちらのリンクへhttps://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfeFOaGO2lS8RaR04A5b9Jj4J5oNbAWnFxhC62Hqp7vXQ9wUA/viewform

講師はC-I Baseballスタッフが担当し、皆さんの「知識・技術の向上」の一助になれればと思っております。

応募方法・応募条件・プログラムの詳細については
【C-I Baseball公式LINE】にて先行配信致します!!

ご登録がお済みでない方はこちらからお願いします。
【必ずスタンプorメッセージを送ってください】

C-I Baseball【公式LINE】

画像
※入会のご希望をされている方もLINEよりお進みください!

理学療法士が関わる野球現場

今回の配信では、C-I Baseball代表増田・副代表佐藤による「野球現場での悩み」について解説させていただきました。
(全40分収録)

C-I Baseballが関わるチームサポートの現状

C-I Baseballでは現在約40名ほどのメンバーが在籍し、少年野球・リトルリーグなどの小学生から大学・独立リーグまで、チームのトレーナーとして各個人が関わっています。

また、C-I Baseball団体としても
・リトルリーグ(東京都内)
・高校野球
・大学野球

に関わり、複数人のメンバーでチームのサポートに関わっています。

普段は各メンバーがそれぞれの医療機関で勤務しているメンバーが大半であることから、C-I Baseballでは野球現場で活動するにあたり、メンバー間でのオンライン・オフラインでの技術研鑽により、サポート体制を構築しております。

■C-I Baseballが関わるチームサポートの現状と参入方法
■各カテゴリーにおけるサポート体制
■年代別に応じたトレーニング指導のポイント
■C-I Baseball今後の活動展望


(全23分収録)

ここから先は有料部分で

続きを読む

インソール作製のための足部評価-動画解説-【トレーナーマニュアルvol.103】

C-I Baseballでは2023年7月より、4期生となるメンバーの募集に際し、新育成プログラムを開始していきます。

本年度は今までとは異なり「プロフェッショナルを育成する」をゴールに育成プログラムを実施していきます。

●トレーニングコース
●投球障害コース
●インソールコース

画像
育成プログラム入会希望の方はこちらのリンクへ
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfeFOaGO2lS8RaR04A5b9Jj4J5oNbAWnFxhC62Hqp7vXQ9wUA/viewform

講師はC-I Baseballスタッフが担当し、皆さんの「知識・技術の向上」の一助になれればと思っております。

応募方法・応募条件・プログラムの詳細については
【C-I Baseball公式LINE】にて先行配信致します!!

ご登録がお済みでない方はこちらからお願いします。
【必ずスタンプorメッセージを送ってください】

C-I Baseball【公式LINE】

画像
※入会のご希望をされている方もLINEよりお進みください!

インソール作製における足部-全体評価

インソールコース担当講師の須藤より、インソール作製時の根幹となる「距骨下関節評価」について動画で解説しています。

■距骨下関節評価
|徒手評価におけるポイント
■他評価からの距骨下関節確認
|脚長差について
|立位体幹回旋テスト
|PUSHテスト
|ランジテスト

画像
2023.05.22 プレセミナー@東京にて

5/22(日)に東京都内で開催されたプレセミナーでは、評価からパット処方までの流れを解説しました!
徒手評価・動作評価による実際の視点やポイントが集約されています!

ここから下は動画を公開しております。-25分収録-

ここから先は有料部分です

続きを読む

ボールリリースでの肩関節痛を改善するための評価とアプローチ【トレーナーマニュアルvol.102】

はじめに

画像

投球障害肩で来院する選手の中でボールリリース時に肩関節が痛いと言う選手を多く見てきました。

最大外旋位で肩の前もしくは後ろが痛いという選手も多いですが、リリースでも肩の前が痛いという選手を一度は対応したことがあるのではないでしょうか?

今回は、ボールリリース時の肩関節痛について、病態と評価・アプローチに分けながら私見も交えて解説していきたいと思います。

最後までお読みいただけると幸いです。

ボールリリースにおける肩関節痛

投球障害肩の病態と動作に関しては下記の記事をご参照ください。

リリースにおける肩関節痛の原因としては、投球動作の連続により肩関節後方構成体の伸張性が低下し、投球の加速期後半からボールリリースにおいて上腕骨頭の前上方へのシフトによる肩峰下でのインピンジメントがあります。

骨頭の前上方へのシフトを抑制し、骨頭と関節窩のズレが生じない状態でリリースを迎えることが重要となります。

それに加え、関節内で生じる前上方のインピンジメント(ASI)も存在します。
ASIは肩関節において屈曲位の内旋運動にて上関節上腕靭帯(SGHL)と肩甲下筋(SSC)が関節窩前上方部と衝突を繰り返すことによる障害です。

繰り返される投球動作により前方組織である上腕二頭筋長頭腱(LHB)やSGHLの緩みがあると
ASIが生じやすく、SSC損傷が合併している場合もあります。

今回のテーマでもあるボールリリースで最大の出力を指先に伝えるためにも肩甲帯・肩関節が適切なポジションを取れることは非常に大切になります。

評価

画像

肩甲上腕関節可動域評価

まず優先順位としては肩甲上腕関節の可動域制限がないかどうかをチェックすることが重要です。評価方法としてはCombined Abduction Test(CAT)、Horizontal Flexion Test(HFT)を用います。合わせて背臥位で上肢を挙上した際に可動域の左右差や疼痛が生じないかを確認します。

純粋な肩甲上腕関節外転の可動域がそもそも確保されていない場合、投球動作の中でも肩甲骨挙上や前傾といったエラーが生じやすいため必ず確認しましょう。

肩鎖関節軸での肩甲骨上方回旋

ボールリリースのポジションで上腕骨頭方向に肩甲骨関節窩を向けるためには肩鎖関節上での肩甲骨上方回旋の可動性が必要になります。

”肩甲骨の動き”と言うと胸鎖関節を軸とした鎖骨から動くような運動をイメージしがちです。
鎖骨の動きに着目しすぎると肩甲骨の挙上(シュラッグ動作)や前傾を誘発するリスクもあります。

投球動作、主にボールリリース時に重要となるのは肩甲骨上方回旋であるため、肩鎖関節を軸とした上方回旋の可動性と合わせて獲得していく必要があります。

肩甲上腕関節内旋可動域

リリースに関しては上肢は挙上位となっているため挙上位で内旋可動域が確保されていることが重要です。
しかし下垂位で求心位が確保されていない場合、挙上位ではより骨頭位置の偏位が強くなる(後下方の組織がより伸張される)ため、まず下垂位における可動域を確認し、その後挙上位の両方を評価します。

肩関節後方構成体や烏口腕筋のタイトネス・滑走不全肩関節の求心位不良が制限になっていることが多いと感じます。
リリースで上腕骨の内旋が不足していることにより肩関節痛を訴える選手は多く見受けられます。

上肢挙上位保持筋力

当たり前のことにはなりますが投球動作の中で最も出力を出さなければいけないフェーズはボールリリースの瞬間になります。
この評価ではボールリリースの上肢位置に近い形での出力をチェックするための評価方法になります。

投球障害で病院にくる選手の多くはこの検査が陽性になっている印象です。
肩甲骨のstability低下が原因であることがほとんどです。

肩甲骨のfitting機能評価

画像

リリースで体幹と肩甲骨ー上腕骨を協調的に働かせるためには肩甲骨と胸郭の適合性(fitting)が重要になると考えています。

ここから先は有料部分です

続きを読む

ツーシームの投げ方(前編)【トレーナーマニュアルvol.101】

まずは、自己紹介から

画像


また、同時に、私自身がMetaGate(メタゲート)という『野球技術系サイト』も運営しております。

ご興味あります方は、一度、ご覧ください。

META GATE | 2.5次元をとらえろ

【note】

Meta Gate【メタゲート】|note

【オンラインサロン】

オンラインサロンLP | META GATE

【Youtube】

BaseballスーパースローチャンネルMeta Gate [メタゲート]

今回は育成プログラム第3期、私の担当の第7回になります。

前回は、『変化球の投げ方:スライダー後編』をお伝えしました。

今回は、『変化球の投げ方:ツーシーム前編』をお伝えいたします。


ツーシームはシュート系の球で、横に食い込んでいき少し沈む軌道です。

カウント球やゴロを打たせるのに重宝します。

握りをずらしただけでツーシームを簡単に投げられる選手もいれば、何をやってもストレートにしかならない選手もいます。

簡単そうで難しいのが『ツーシーム』。

まずは、『ツーシーム』の軌道からご覧ください。

ツーシームの軌道

インコースに食い込んでくる軌道を見てください。

ツーシーム単独で見てもイマイチわかりづらいのでストレートと重ねています。

ストレートと重ねると手元に食い込んでくる感じがわかります。

ツーシームをカーブ・スライダーのように大きく曲げたがる選手がいますが、ストレートと比較しないと感じることができないぐらいの曲がりです。

ここから先は有料部分です

続きを読む