初めまして!CーI Baseball1期生の平川祐希と申します。
今回は2023年から開始したサポートメンバーによるnoteシリーズ第2弾になります。
私が書かせていただく内容は、中学世代へのトレーナーとしての関わり方になります。
私自身、整形外科クリニックに勤務しながら小学生〜高校野球でのトレーナー帯同をしています。
今回は特に中学世代でのこれまでの経験とその中で得た知識を紹介させていただきます。
内容は以下の流れで3回にわたって紹介させていただきます。
中学野球におけるチームトレーニング①–プログラム立案–
中学野球におけるチームトレーニング②–アセスメントの実際–
中学野球におけるチームトレーニング③–3年計画–
それでは、第1弾の『プログラム立案』の内容に入らせていただきます!
はじめに
育成年代のトレーニングを考えていく際に、それぞれの世代での成長過程を考慮してプログラムを立案していくと思います。
トレーニングを考える上で成長曲線や発達パターンはとても重要な要素です。
しかし、成長発達の個体差があったり、チーム特性や競技特性など考慮しなくてはいけない要素は他にもいくつかあります。
そこで今回は中学野球におけるトレーニングプログラムをどう立案していけばいいのか一般的な要素から中学生世代の特徴までご紹介していきます。
プログラム立案要素①ー情報収集ー
まず、トレーニングを立案していく際には立案するための情報収集が必要になります。
ここでの情報収集というのは世代や野球に関わらず、どんな現場でも必要となる作業と考えています。
トレーニング対象の情報がない状態でプログラムを立案していくことはどのスポーツ現場でも難しいことであり、思いつきのトレーニングで構成されたプログラムはトレーニング効果が低く、無意味なものとなってしまいます。
事前に情報収集をしておくことで詳細かつスムーズにトレーニングプログラムが作成できるためとても重要となります。
必要な情報を順に収集し、トレーニングプログラムを立案していきます。
ニーズ分析
サービスを提供していく職業では共通していることだと思いますが、
まずクライアント(対象)が求めていること・不自由にしていること、
すなわちニーズ・主訴に基づいて目標を設定し、それに向けて介入していきます。
同様に、まずトレーナーとしてのニーズがどの分野で求められているのかはっきりさせておくべきです。
自分がプランしていることとチームからのニーズが異なっている場合、
今後のチームや監督からの信頼に関わります。必ず確認しておきましょう!
さらにチームトレーニングも同様で、どんなチームも県大会出場や全国大会優勝など勝利・優勝を目標にしていると思います。
試合で勝利するためには、何が課題で、何を伸ばしていきたいのかしっかりと指導者に聴取していくことが重要になります。
その聴取した内容からトレーニングの方向性を考えていき、チーム方針(ニーズ)と方向性を合致させていきます。
数値など量的な目標が設定できるとトレーニングの方向性がより明確になります。
(例:投球障害者数0人、スイングスピード130km/h)
フィジカルテスト
チーム方針の聴取によりトレーニングの方向性が確立した後には、より詳細なトレーニング内容の決定に移ります。
チーム方針の聴取だけではトレーニング決定には至らず、
指導者が感じている課題・問題点を精査しなければなりません。
指導者視点での課題が下のピラミッドにあるようにどのレベルでの問題となっているのか見極めていく必要があります。
例えば、
スタートが遅く盗塁の成功率が低いという課題に対して、
スタート判断(技術)が悪いのか
トップスピードまで到達するのが遅いのか
課題の意味合いが異なります。
これが技術的なのか能力(パフォーマンス)的な課題なのか精査するためにフィジカルテストを実施していきます。
フィジカルテストとは、
筋力、パワー、スピード、アジリティなど競技技術に必要な能力を測定するもので,パフォーマンステストとも言われ,グラウンドでの実施,能力の数値化を行うものとされています。
上記の例のような課題に対して特異的な能力を評価し、
能力向上が必要な場合にトレーニング内容に加えていきます。
フィジカルテストの有用性
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