■CIBトレーナーマニュアルについて
①野球現場でのトレーナー活動
チームトレーナー、育成年代への関わり、パフォーマンスについて
②臨床現場での選手への対応
投球障害への対応、インソールからの介入
③ゲストライターによる投稿
バイオメカニクス、栄養…など各分野の専門家の方が執筆しています
④C-I Baseballメンバーによる投稿
2020年からC-I Baseballへ加入し育成メンバーとして活動していたメンバーがライターとして情報を発信しています。
C-I Baseballで学び、成長していくメンバーの投稿もぜひお楽しみにしてください!
野球トレーナーマニュアル|C-I baseball|note【C-I Baseballトレーナーのトレーナーマニュアル】 投球障害肩・肘、腰痛、捻挫、肉離れ、下肢障害など野球におけるnote.com
■はじめに
投球動作において肘関節では屈曲-伸展運動、
前腕では回内-回外-回内という運動が生じます。
投球動作を反復する野球選手において、肘関節周囲の日頃のケア・コンディショニングは怪我防止・パフォーマンスの維持のために必要不可欠です。
投手では投球時の強い外反ストレスに対して、前腕回内筋群が肘内側を安定させる役割を担っています。
これが繰り返されることで微細損傷が蓄積し、筋の線維化や滑走不良が生じ、タイトネスや拘縮につながります。
その結果、肘内側痛や可動域制限が起こり、最終的には靭帯障害のリスクも高まります。
■前腕の回内外の機能評価
前腕の回内・回外運動は橈骨が尺骨の周りを回転する運動で、回旋軸は手関節の尺骨頭と肘の橈骨頭を結んだ直線になります。
日本整形外科学会が定める参考可動域は肘関節90°で計測を行い、回内・回外ともに90°とされています。

日本整形外科学会の測定方法では移動軸が”手指を伸展した手掌面”となっていますが手掌面で可動域を評価した場合、手関節や手根骨の回旋の可動域も含まれてしまうため注意が必要です。
静的なアライメントとしてそもそも前腕に対して手掌面が歪んでいたり、捻れているケースもあります。
捻れがある場合、手掌面での可動域評価はそもそも正確な前腕の可動域を評価できていないという事を認識することが大切です。
正確に前腕の回旋可動域を評価する際には、まず最初に前腕に対して手部がどのような位置にあるのかを捉えることが重要となります。
あくまで見たいのは前腕の動きであり、その動きを分かりやすい部分である”手掌面の向き”で抽出しているだけなのです。

|回内外可動域評価
可動域評価の際は、橈骨・尺骨遠位を指で押さえて”前腕”の骨がどのくらい回旋するのかを見ていきます。その際、セラピストの母指球を選手の母指球と小指球に当てて、前腕と手の回旋度合いを感じ取るようにします。
*下の画像は回外時の持ち方です。

前腕の回旋可動域を確認したら、橈骨骨体の動きの評価に移ります。
橈骨頭の軸回転によって、橈骨骨体は尺骨上を周回するように移動します。橈骨骨体の湾曲形状(クランク形状)は尺骨との衝突を避けるのに役立っています。
橈骨近位部を把持して、回内外の動きに追従して生じる橈骨の運動を触知します。
動きが大きく捉えやすいのは遠位部ですが、遠位部に対して近位部がしっかりと追従して動いてくるのかを確認していきます。

・前腕を把持して回外方向の可動性を評価
・前腕の近位部と遠位部を把持してどちらもしっかりと動いているかを確認
・左右差をチェック
⚠️回内外の可動性を見る時には肘が内側や外側に動いてくる(肩関節内転・外転)代償を見逃さない。
■回外アプローチの実際
今までのところでアライメントや可動性の問題点を抽出し、アプローチする箇所が見つかったら次は実際に介入に移っていきます。
|橈尺間の可動性に対するアプローチ
◉前腕骨間膜に対するアプローチ①
ご存知のように橈骨と尺骨は前腕骨間膜で結合しています。
前腕骨間膜は肢位によって緊張する線維を変えながら前腕回内外運動の制動を行う。
Gutowski CJ, Darvish K, et al.: Interosseous Ligament and Transverse Forearm Stability: A Biomechanical Cadaver Study. J Hand Surg Am. 2017; 42(2): 87-95.
前腕骨間膜は肢位によって緊張する線維を変えながら前腕回内外運動の制動を行う。
Gutowski CJ, Darvish K, et al.: Interosseous Ligament and Transverse Forearm Stability: A Biomechanical Cadaver Study. J Hand Surg Am. 2017; 42(2): 87-95.
骨間膜には様々な前腕筋群が付着しているため、動きを出すことで橈尺間の可動性向上および前腕回内外の可動性向上が期待できると考えています。
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