腸骨と距骨下関節の評価・アプローチ【トレーナーマニュアルvol.141】

腸骨と距骨下関節の評価・アプローチ【トレーナーマニュアルvol.141】

いつもC-I Baseball noteを読んでいただき誠にありがとうございます。
スタッフの須藤です。

今回のnoteは腸骨です。
私は普段、立位評価時に距骨下関節と腸骨のアライメントと動作を評価し評価とアプローチの誘導方向を確認しながらリハビリを行なっております。選手の身体の特徴を活かすことで負担をかけずにパフォーマンスアップや疼痛軽減につながると考えております。

私のアプローチのキーワードは『選手の身体の特徴を活かす』です。

今回は腸骨の評価とアプローチを簡単にしたものをご紹介します。

評価とアプローチの方向性を一致させる

今回の内容です↓

①距骨下関節評価
②立位姿勢の骨盤評価
③臥位で行う膝PUSH TESTの骨盤評価
④アプローチをする際の方向性の確認評価

評価とアプローチの方向性を一致させることは運動療法やトレーニングを行う際に重要です。個々により姿勢やバランスなど異なるのでアライメントや動作を確認することが必要です。それぞれの選手のバランスや状態に合わせたアプローチができるとトレーニング効果もさらに期待できます。

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距骨下関節

距骨下関節可動域は約30°ありそれには中間位が存在し、その中間位は左右や個々により異なります
その左右や個々により異なる中間位を評価することは立位や歩行時の距骨下関節の動きを安定させるために必要です。

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距骨下関節 可動域

距骨下関節肢位は中間位・回内位・回外位に分けられます。
動きは回内・回外となり、そこには必ず中間が存在します。
距骨下関節の可動域は約30°で、中間位から回内は約10°(距骨下関節全体の動きの1/3)、中間位から回外は約20°(距骨下関節全体の動きの2/3)です。

OKCで距骨下関節を観察すると、左右の違いが見えてくる

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距骨下関節 機能

バランスをとることで重要なことは距骨下関節の機能です。
距骨下関節の回内位は脚位を短縮させ、回外位は脚位を延長させます。
距骨下関節は脚位に合わせて回内・回外と変化させます。

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距骨下関節指標中間位

距骨下関節可動域は約30°ありそれには中間位が存在します。その中間位は左右や個々により異なります。左右や個々により異なる中間位を評価することは立位や歩行時の距骨下関節の動きを安定させるために必要です。

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その中間位は個々により異なるため、距骨下関節が回内・回外・中間位なのかの評価したときの肢位を『距骨下関節指標中間位』と私は呼んでいます。

距骨下関節指標中間位評価


指標中間位評価は非荷重位で行います。荷重位では足部に荷重がかかることで足部構造が変化してしまうからです。
立位で後面から踵骨やアキレス腱の位置をチェックする方法があるが、荷重がかかることで体幹・骨盤の影響や横足根関節や足趾も加わり、色々な影響により足部構造が変化してしまいます。そのため純粋な距骨下関節の肢位がわかりにくくなってしまいます。

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指標中間位評価手順

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腸骨

腸骨のいい状態とは?

左右対象=良い状態

とは限らない。

なぜならその人ごとに骨形態や筋力の発揮しやすい肢位は異なる為、それを確認(評価)する作業が必要だからです。

腸骨アライメントチェック

まずはASIS(上前腸骨棘)PSIS (上後腸骨棘)の触診から始めます。
腸骨前後傾中間位はPSISから2横指半下にASISがあると言われています。

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腸骨の動き

●挙上/下制
●前傾/後傾
●内転(内側移動)/外転(外側移動)
●回旋(骨盤全体の動き)

腸骨は片側単独で動くわけではなく両側の位置や動きを把握できるといいと考えます。
左右の腸骨がどのような肢位になっているのか把握しましょう。

触診ポイント
●挙上・下制は腸骨稜で左右差確認
●前傾・後傾は矢状面でASISとPSISを確認

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腸骨評価

静止立位で評価します。
左右の腸骨がどのようになっているのかを観察します。

例)
右腸骨:下制・前傾位
左腸骨:挙上・前傾位
骨盤:右回旋位

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腸骨アライメントと足部

腸骨稜を触診し左右どちらが挙上・下制しているのか評価

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