野球現場テーピングーボール直撃の対応ー

野球現場テーピングーボール直撃の対応ー

C-I Baseballの増田稜輔です。
今回は野球現場で起こる外傷に対するテーピングをご紹介していきます。

みなさんは野球現場で起こる外傷はどのようなものを想像しますか?

野球現場で起こりやすい外傷

野球現場では、足関節捻挫をはじめ様々な外傷が起こりますが
足関節捻挫や肉離れよりも発生頻度が高いものが
ボール直撃による外傷です。

ボールによる外傷

・デッドボール
・自打球
・打球の直撃

野球現場ではボール直撃による外傷に対応する頻度が高いです。
ボール直撃により筋肉や骨は挫傷します。

では、筋肉や骨の挫傷にはどのように対応すればよいのでしょうか?

ボール直撃に対する対応

ボール直撃後の対応は受傷部位によって多少異なります。
今回は自打球を例に解説します。

自打球で多いのが下腿三頭筋や後脛骨筋部の受傷と足背部の受傷です。
この2つは筋肉と骨で受傷部位が異なるため
それぞれの確認する項目が異なります。

筋肉の受傷後の対応

筋肉へのボール直撃後は筋肉内の出血の程度や腫脹と共に

可動域制限・筋出力の低下を確認します。

その後のプレーに支障をきたす場合
その後の練習や試合出場をやめすぐに急性期対応します。

骨の受傷後の対応

骨へのボール直撃の場合は骨折の可能性を頭にいれ対応します。

明らかな腫脹や骨の変形荷重困難な場合などは骨折の可能性も考えられます。
叩打痛を確認し、陽性であれば急性期対応後、医療機関を受診させます。

テーピングでの対応方法

ボール直撃後はテーピングにて対応することがほとんどです。
テーピングより症状の増悪を防ぎ早期に回復を促すことが目的になります。

■筋へのテーピング方法

受傷後は損傷組織周囲の血腫が生じます。
また、筋の伸張短縮によって疼痛が増強するため
圧迫にて、血腫を最小限にし、筋の張力負荷を抑えることが
早期に回復するためには重要です。
血腫が残存してしまうと筋の癒着による、制限が生じ
疼痛も長引きます。

|キネシオテーピングによる圧迫

方法
50mmのキネシオテーピングを約10cmにカットし使用します。
受傷部位のやや遠位から貼付を開始します。
①筋繊維に沿って外側から内側に斜めに貼付する
②筋繊維に沿って①のテープと交差するように斜めに貼付する
①と②を繰り返し行う。
テープを交差することで圧迫力が高まります。

■骨へのテーピング方法

筋肉へのテーピング同様に圧迫が重要になります。
筋肉とは異なり、骨への受傷では腫脹が強く出現する場合があるので
腫脹を限りなく少なくするために
スパイラルテーピングを使って対応します。
スパイラルテーピングを貼付後は自着式テーピングにて圧迫します。

方法
3mm幅のスパイラルテーピングを使用する。
縦方向と横方向に貼付し格子状にする。
格子状にすることで腫脹の軽減がみられます。

まとめ

ボール直撃による受傷は野球現場では必ず起こる外傷です。
対応方法を知っていれば、その後のプレーの判断や処置で慌てることなく対応することが出来ます。
毎日帯同出来ない環境も多いかと思いますので
打撲へのテーピング方法は指導者の方や選手に伝えておくことも重要です。

今回は下腿へのテーピングを中心に紹介しましたが、
他の部位でもテーピングの方法や評価方法は同じです。
基本となる対応方法を理解し野球現場で活用して頂けると幸いです。

外傷番外編

ボール直撃による外傷の中には指への直撃もあります。
指に直撃した場合には爪が剥がれることも多々あります。

爪が剥がれた時に対応については
こちらのnoteで紹介していますのでぜひこちらも確認してください。

https://note.com/rskmsd/n/ne56097e366f0?magazine_key=m61ac3313a64b

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