C-I baseballのトレーニングを担当する佐藤康です。
今回の内容は
「腰痛のメディカルリハビリテーションの流れ」
についてまとめています。
腰痛選手の復帰に向けてどのような関わり方をしていくのか?
野球選手の腰痛の対応について、アスレティックリハビリテーションまでの流れについてまとめていきます。
![画像1](https://ci6.googleusercontent.com/proxy/CPMt-anptoJlWvJytst7f_tXVGVclHJvhvv3Tz8eWYpMgn516EDyHcX8SGPUHAuONziwj64ds25gPY8-5HT-SV7Vm637PbT-mUfp9lUFugK9F2MTLe54E-WjGxZs21Pc2zskDAZE1Ed30lAC4p1ZQvRC2JDIqRvt2z9QHDtcoRY=s0-d-e1-ft#https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37319263/picture_pc_7eddc0ae9d088365b119b7e779dd6068.png)
メディカルリハビリテーションの位置づけ
腰痛のリハビリテーションを対応する際に
まずどのような目標を設定し、どのような流れで進めていくのか
を簡単にまとめていきます。
目標設定
スポーツ復帰を進めていく上で、
ランニング動作などの各競技に共通した動作とスローイングやバッティングなどの競技特異性のある動作についての復帰について考えていく必要があります。
メディカルリハビリテーションの位置づけとして、各競技に共通した動作である「ジョギング復帰」を目安としてまとめていきます。
そのためトレーニング内容については、フィジカル要素よりもファンクショナル(機能的)な要素を重視した内容を構成しています。
段階的な対応手順
![画像13](https://ci3.googleusercontent.com/proxy/YfNEcLeVW6vzVBG7bKigdD5yATfEY80epeSJP1u5daBN5rUDvmI4i7YTiIn85u5oeOtXCS9hUszgrKtZSNe4sYhoNDPNm1xOblxL8R_YzJ7RB_4vzjUA93-RrNZdAXzGCJkLTD8SnTXaKPiEfBbkhhS7Z6qoTpI-7q4OSLaxOt0=s0-d-e1-ft#https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37929494/picture_pc_70ca2399e946580917a5e3039e141ac6.png)
腰仙部痛の原因とメカニカルストレス
トレーニングを構成する上で、腰仙部へのストレスをきたす原因を考えることはとても重要であるため、メカニカルストレスによる影響を整理しておきます。
腰仙部に生じるメカニカルストレスは、
圧縮・回旋・剪断ストレスが挙げられます。
![画像2](https://ci6.googleusercontent.com/proxy/BAoDyPSfE4talmTz4O-MEYJQZjosKuDZPN_0eaOQkVIcfx79UaSyiLIOwppFcw4XTNaPlau-AvF_c661pmcTHfiEzlcYIH1siV_74IlssheUVjKYzK1apNcHcyP9PJyRgeNQDO4atJeabOaOk248ksEbtq_20eXXVDzmKrZlFeg=s0-d-e1-ft#https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37853881/picture_pc_039b0f00b9309ad6b47798e4e8d159a0.png)
メカニカルストレスを軽減するための脊柱の運動
脊柱におけるメカニカルストレスを軽減するためには、脊柱が生理的な弯曲にてアライメントを制御した状態で運動を行うことができることがポイントです。
|生理的な弯曲
頚椎前弯・胸椎後弯・腰椎前弯
![画像14](https://ci4.googleusercontent.com/proxy/7VEODyMaRkptSv7pxNmhO9Ax_QBWegkpBMj-sd9UNOz0LzJ8AHklDPvxoH0Ph-a18hcp8Qg1Kktp0XajpJrRCTbD0h9GuqDeUaoc4GVFN4aACs276kQx06ORTifpsxoHCZMo0aN-jiRJkxkDIveT6wsc97kcfeL89px_XsOYcKY=s0-d-e1-ft#https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37929814/picture_pc_d2527a41f4e8e113e86aacc0210fb2d1.png)
インナーマッスルとアウターマッスルが協調して働くことで、適切な脊柱の運動を維持することができます。
そのため、機能・動作のレベルに応じた段階的なトレーニングを行うことが重要になります。
骨盤帯の安定化
脊柱の動きを支える土台の役割として、
骨盤帯の安定性も重要な機能となります。
![画像3](https://ci4.googleusercontent.com/proxy/ede53WKrWTQLwDRMauSZaFZAyJXiq0sbXjbHJ-pOaP07zSxKkQueNkUCkawAZ4Fc7LJE2xGRKr0rwU4nJ3LbKX_n8CX9c29xQfIfmS_yKVTLDYbO40y8053P5XK2uSDHnDIk_-AfGs2vsLIjAFYttdaT0f2bsPsUe-0knTJsMRw=s0-d-e1-ft#https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37855112/picture_pc_6efcae361205fde3ad09d7b35e2f83c8.png)
仙腸関節を含む骨盤帯の安定性を維持するためには、Force closureとForcm closureによる構造的・機能的な安定化が重要です。
![画像4](https://ci4.googleusercontent.com/proxy/fSe_ZMkg9aWNbuApyzjQJhPcxc9LOoV7sbb8f9gTIE-MmTv9znzPs_AbOd-SqmqetU-3bt21qkRiDIVGhSZ99imnt59JkWPy_rbnutKT4ZeW67Uuyvz81Et1tGX0nT4FISVddkmLxGD9PWqawzxcYlxs-v40x2GH-2EDitC1-Q0=s0-d-e1-ft#https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37854700/picture_pc_53e16bd4d2e6b2c7193aec626d92ccf7.png)
|Form closure
骨・関節・靱帯による構造的に安定させる機構
仙骨が屈曲すると靱帯の張力が大きくなり、構造的に安定した位置になります。
|Force closure
筋や筋膜によって関節を安定させる機構
仙骨が後屈すると関節構造として不安定な位置になるので、周囲の筋・筋膜が安定させるように働きます。
4つの安定化メカニズム
仙腸関節の圧迫力を増加させる筋群は体幹部を安定させるインナーマッスルに加え、胸背筋膜、大殿筋や広背筋などが関与しています。
以下の筋・筋膜が協調して仙腸関節を安定させています。
![画像10](https://ci5.googleusercontent.com/proxy/qsiCcT40vDY536G3gnX4k92doFnQKytGVrR3IwDBf8f7vOxgBkQDAfZsY30AqCZSB2yO9_32PqaNoSCy7USy4NJK6C5YVy7orlJWG_fSAuQcsS05gbYn9qT4MnPAaBH1asHcRD6iCMGoSJg3Ammo95SFkU-82zP_n1IybxSqgE0=s0-d-e1-ft#https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37928582/picture_pc_9897c1845f18d0a208b4a9cdccefeeea.png)
トレーニングの実際
ここからは実際のトレーニングを段階的にお伝えしていきます。
トレーニングの段階的な手順として、可動性・筋機能の獲得にしたがい、他関節との連動したトレーニングを実施していきます。
![画像6](https://ci4.googleusercontent.com/proxy/tgEbz3bTJOzP9d_caqC2y0Z4UVroAh7ow0px-tUXh0hdvUDPl2BH0Sqo8YvShe6EOt20pZV9QHrQU2Y7ksl60O5PrmAOj06mQ5B4n7QWOz05KnQBlUYsX_m0Jh4ytV8aWthBbrlLWnKVWD0lqjVtCbkZ0o9KeZc8Zzb9GyouPsg=s0-d-e1-ft#https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37926243/picture_pc_b15574735cea3f29720c1e424a523346.png)
可動域の改善
Q.なぜ可動域を改善する必要があるのか?
A.体幹や股関節周囲筋群の筋の伸張性が低下していると、重力下での姿勢や動作においてマルアライメントを形成しやすくなり、腰椎骨盤リズムの破綻をきたす可能性があるためです。
![画像7](https://ci6.googleusercontent.com/proxy/KnvPivdp-ujWoyDERCjw3ayrwhbOeWZcy4NxJQtjysTTafoUQGZtj_jrMdtgdt1IplOEWXu3OfRnvIRLpITQUpzHoIu-LvwKNNldbuRQQquFNa5DvXT6J0Gf3xw8a1CgpWQtJrDRxeOU8AaksWNI3XgnRKJooADg3SjJIdfCkic=s0-d-e1-ft#https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37926826/picture_pc_4971b65dbd488fca5a1ca23f02cc9638.png)
また、腰椎に隣接した関節の可動性が低下することで腰椎の過剰な運動が求められることにより、疼痛をきたすストレスを高めてしまう可能性があるからです。
そのため、特に腰痛選手においては
体幹と股関節周囲筋の柔軟性を獲得しておくことが重要です。
|ストレッチの注意点
疼痛の捉え方:関節由来の疼痛?or筋のストレッチ痛?をチェック
↓
関節由来(例:椎間関節へのストレス)の痛みであった場合
間違ったストレッチになっている可能性あり
ストレッチ方法を見直す必要があります。
ここでは
①局所的な脊柱の可動性
②股関節周囲の柔軟性を高めるストレッチ
③胸郭・胸椎の可動性
に分けてお伝えしていきます。
①体幹屈筋群
体幹の屈筋群である腹直筋や腹斜筋などの腹筋群に短縮があると、円背姿勢を招きやすく、屈曲型腰痛を引き起こしやすくなります。
腹筋群の柔軟性
腹筋群は荷重下で腰椎の過前弯や骨盤前傾を制御する機能があるため柔軟性が重要となります。
腰椎の伸展と骨盤の前傾を誘導してストレッチをしていきます。
②体幹伸筋群
脊柱の屈曲運動の制動となる多裂筋や深部に位置する短回旋筋群、脊柱起立筋群、腰方形筋の伸張性の改善を図っていきます。
後方組織の柔軟性
腹部を上方へ持ち上げるようにして、腰椎部を屈曲+骨盤後傾をさせながら、ゆっくりと息を吐くことで背筋群を伸張していきます。
●ポイント
さらに腰背筋群を伸張するためには、この屈曲位姿勢から膝の屈曲を深くしていきます。
腰方形筋ストレッチ
![画像5](https://ci6.googleusercontent.com/proxy/20fov4DWH-hB-J3r1bzuIxP1zyMWcPfkIOULogFy6DyB3DM_hJdmf-CcW_ZoNexsxl2yWgRPb6gCRQibGIYVF032NWakrrJVGvQtk_Byy55gCPEX11PEi1b5xtX7rQ9vadxPepEqL-ZfuQmKqQOT5wTDXQgQ4wrdxG1DgX783k4=s0-d-e1-ft#https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37922550/picture_pc_d282454970d734401f267ee97791a6fb.png)
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