C-I Baseballの佐藤康です。
今回も現場向け記事では、CIB代表の増田と2週にわたり配信していきます。
今回は投手編と野手編に分けたフィジカルチェックについてまとめていきたいと思います。
冬季シーズンの野球はさまざまな年代のカテゴリーで試合などの実践の機会が減り、移行期を経て、カラダづくりをする強化期に入ります。
いわゆるトレーニング主体の練習メニューとなります。トレーニングと想像すると、筋力強化やランニングなどを連想される方も多いと思います。
強化期間の約2-3か月の中で、
何を強化すべきか。
下記の「ピリオダイゼーション」の記事でもお伝えしましたが、これにはカラダづくりに併せ、「テーマを持ったトレーニングのプログラミング」が求められます。
ピリオダイゼーション‐トレーニングメニューを考える‐|佐藤 康|noteC-I Baseballの佐藤康です。 今回は野球チームにかかわる上でチーム・選手のトレーニングをプログラミングする「ピリnote.com
・体力・スタミナをつける
・スイングスピードを強化する
・ケガをしにくい身体をつくる
など、現場によりさまざまなテーマがあると思います。
これらのテーマを取り組むうえで、
トレーニングの介入する目標設定が必要となります。
・チームがどのレベルを目指すのか?
・選手個人のモチベーション
などにも大きく関わってくるところです。
その目標設定の“ものさし“として、
今回はフィジカルチェックをまとめていきます。
試合期を中心とした1シーズンを振り返り、フィジカルテストの結果とケガやボール速度やスタミナなどの面をみて、来シーズンに向けて、チームと個人の目標設定やトレーニングプログラムに反映させるために行っていきます。
投手に求められるフィジカルとは?
はじめに、フィジカルテストの項目を列挙する前に、投手に求められる「フィジカル」について考えていきます。
これには測定項目を考える上で、対象競技に求められる体力・運動能力を把握し、その動きを分析することが必要となります。
パフォーマンスが高いとされる投手の特徴として、
・速球が投げられる
・スタミナがある
・コントロールがいい
などが一般的に挙げられるかと思います。
また、パフォーマンスの観点に加え、
障害発生の予防の観点からも考えていく必要があります。
・肩/肘の投球障害
・腰痛
・下肢障害
そのため、前述した競技特性に近い動作・運動能力に加え、その土台となる関節機能や姿勢などの基礎項目を併せて評価していき、弱点項目やトレーニングにおける強化ポイントの指標にしていきます。
チームから要望されることも多い
「スタミナ」「球速」を例に解説していきます。
速球-瞬発力-
速球を投げるためにはどのような運動要素が求められるでしょうか。
後述するスタミナの項と重複する点もあるため、速球に特化した点をまとめていきます。
筋パワー‐無酸素性パワー‐
無酸素性パワーとは爆発的に大きな無酸素性エネルギー(ATP-CP系)を出す能力として捉えます。
上図での無酸素性のパワーにおける最大強度での運動の継続時間は、生理的に10秒間程度が限界とされています。そのため、短距離での最大スプリント速度や跳躍・投てき能力が求められるといえます。
最大筋力
最大筋力の向上は、神経・筋機能の改善を狙いとし、高強度・低回数・長い休息時間を用いて行うことが特徴です。
高強度で行うことで、運動単位の動員数が多くなり、筋断面積当たりの筋力を高めることにつながります。
スクワット1RMで上げられる重量が大きくなるにつれてボール速度が高くなることや、60㌔の負荷でのデッドリフト10回のタイムが短縮するほどボ ール速度が高くなる。
(澤村ほか、2006)
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