足部は地面に接している唯一の部位です。足部が安定することで下肢からの良好な運動連鎖が行われます。その足部でも重要なのが『距骨下関節』です。選手の距骨下関節の構造は左右異なります。理想の打撃時の軸足・ステップ足それぞれの距骨下関節の動きを把握し、選手の足部評価を行うことで
動作の崩れを予防や変えることができます。
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私が担当する『打撃動作×足部』の今後の発刊予定です。
打撃におけるそれぞれの相における足部の理想の動きや、足部から起こる不良動作、足部エクササイズをご紹介します。
距骨下関節の肢位
距骨下関節肢位は中間位・回内位・回外位の3通りあります。
距骨下関節には回内・回外を分ける『中間点』があり、その肢位は左右により中間位は異なります。
私は非荷重位(OKC)で評価を行います。
異なる中間位の評価方法は過去の記事をご参照ください。
打撃時の距骨下関節・横足根関節
打撃時、軸足と踏み込み足の機能は異なります。
軸足:バランスを取る→蹴り出す
踏み込み足:加速した身体を支え、踏ん張り、力を逃す
軸足の機能はPreparationで両足の支持基底面内にある重心を軸足に移動しバランスをとることや、Take backからStepへ移行する際に重心を移動するために足部を硬め蹴り出す役割があります。
踏み込み足は軸足から移動してきた身体を支えて踏ん張り、上半身の力を逃すようにしなければなりません。
上記の動きが足部で出来れば重心移動や上行性の良好な運動連鎖が遂行可能となります。
打撃時足部の肢位と動き
Take back
Take backは投球動作ではEarly cockingと同様の相です。Take backは軸足への重心移動を行う動作です。
【Take back軸足の機能】
・距骨下関節の理想は中間位から回外位
・母趾屈曲
Take backは骨盤は軸足側へ回旋します。
距骨下関節が中間位もしくは回外位だと骨盤はスムーズに軸足側へ回旋します。さらにここで大事なのは回旋時に母趾が機能することです。
立位体幹右回旋時は母趾が屈曲することで良好な運動連鎖を遂行することができます。それと同様にPreparationからTake backにかけて軸足距骨下関節回外、母趾屈曲ができると骨盤回旋がスムーズに行えます。
Take backで足部が機能することで上行性の運動連鎖を発揮することが可能になります。
Take back理想の足部肢位
・前後にふらつかない
・Stepに向けて中間〜回外位を保持
・ステップ足への重心移動を切り替えられる
Take backでは打撃スタイルにより若干変わりますが、片脚立位状態なのでバランスを保持しながらStepに向けて軸足足部の力を逃さないことが重要です。そのためには距骨下関節は中間〜回外位で保持できることが理想です。
回内位だと足趾が使いにくい状態になり膝が外反し股関節内旋が起こり、骨盤の左回旋(開き)が早期に出現しやすくなります。
骨盤回旋と足趾機能
Take backからStepへは軸足からステップ足への重心移動が起こります。
ここで重要なのは足趾機能です。
Take backからStepに向けて距骨下関節中間から回外を保持できることが望ましいです。一列は挙上し、母趾は屈曲することで前方重心を保持することが可能になります。
母趾が浮いてしまうと、足趾での支持が不安定になり距骨下関節回内になりやすく、後方重心になり股関節・体幹が伸展してしまいます。回旋を出すだけなら母趾が機能するだけでいいのですが、Take backからStepへの動きの切り替えがあるために2趾〜5趾も機能しなければいけません。
PreparationからTake back、Stepの動作は以下の動きになります。
Preparation➡️右回旋➡️回旋止める➡️左回旋
Take backでは回旋と回旋を止める力が必要になります。
ステップ 理想の足部肢位 軸足
Take back➡️ステップ(ステップ足)
理想は距骨下関節中間位接地です。
回内接地すると下腿は内旋しKnee-inします。 Knee-inすると骨盤左回旋は起こりにくくなります。
回外接地すると下腿は外旋しKnee-outします。 Knee-outすると骨盤は早期に開きやすくなります。
距骨下関節不良肢位と打撃フォーム
回内パターン
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